極北クレイマー (海堂尊)

海堂ワールドのほうぼうで噂されていた
極北市の問題について語られます。


極北クレイマー極北クレイマー
(2009/04/07)
海堂 尊

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開始50ページくらいでしょうか?
ブチっと切れる音が聞こえました。
たぶん、私の集中力とか堪忍袋の緒が切れた音だと思うんですけど…

こうなると集中して読めません。
登場人物も覚えられないでしょう。
はー、しかたない。流れを把握できればそれでいい、ってことにしよう。

切れたのはやる気ゼロの研修医・後藤のせいです。
要領がいい、っていうか
単なる卑怯モンで私とは相反する考え方を持っている人。
サボりつつも給料はがっつり貰って、さらに厄介事は押しつける。
イライラムカムカしてしかたありませんでした。

この人以外にも腸が煮えくりかえりそうな人や事が続々。
だいたい後藤の有様を黙認しているのが耐えがたい。

今中先生がんばってよ~。
どうも流されたり耐えたりする人だなぁ。

熱血が好きな私としては楽しめません。
速水先生が恋しいよう(泣)

そんな私の嘆きに応えるような記述が!
極北救命救急センターの
わがままで傲慢な医師が赴任して大騒ぎ”の詳細を知りたいです!
これ、小説にしてほしい~っ!

そんななか、この病院唯一の良心的な医者・三枝先生
歓迎会に現れた時は…!
まるで一陣の風!
後光が差しているようにも思えました!!

でも、三枝先生の出番は少ないのでした…

この現状を打破してくれるキャラはいないの?!

と思ったところに姫宮登場!
いつもは異分子で不協和音な彼女ですが、今回はいいです!
ガンガンひっかきまわしてくれたまえ。

終盤の怒涛の登場ラッシュにはクラクラいたしました!
今まで読んだ海堂ワールドの
どっかに登場した人たちが続々と出てきてうはうは♪
特に

清川先生の友情の篤さに胸が熱くなり
世良先生の立て板に水っぷりが頼もしい!

西園寺さやかの狙いがよくわからないままでしたが
ラストの展開にはテンションが上昇!
読後感は悪くない。
読み始めた時はどうなることかと思いましたけど(苦笑)


今まで読んだ作品を時系列にするとたぶんこうなる! と思う。

ひかりの剣ブラックペアン1988
  ↓
  ↓
ジェネラル・ルージュの伝説
  ↓
  ↓
チーム・バチスタの栄光 上巻下巻
  ↓
ナイチンゲールの沈黙ジェネラル・ルージュの凱旋
  ↓
螺鈿迷宮
  ↓
イノセント・ゲリラの祝祭
  ↓
極北クレイマー
  ↓
ジーン・ワルツ
  ↓
  ↓
医学のたまご

MW VISUAL BOOK

写真が多いな! さすがVISUAL BOOK!!

言わずと知れた手塚治虫原作の映画『MW』のVISUAL BOOKです。
友達が持っていたので借りました。


MW VISUAL BOOK (ぴあMOOK)MW VISUAL BOOK (ぴあMOOK)
(2009/06/19)
不明

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半分以上が写真です。
それも主演の玉木宏山田孝之が大半を占めます。
もはや、この二人の写真集といった趣です。
それならそれでいいですけど(笑)

後半に主演二人と監督へのインタビューが載っていました。

そうなんですか、玉木くんのキャスティングがありきで
この企画が動き始めたんですね。
そんな玉木くんの結城に賭ける意気込みは半端じゃなく
体を絞ったこともそうだし、準備万端で役者の鑑のような行動でした。
たしかに結城に汗は似合わない。
そして歩き方まで作っちゃうなんて!
はまり役」にして「役作り完璧」とべた褒め。

山田くんの演技ありきで神父のキャラが語られているのですね。
賀来の役作りはコワイ(笑) 入り込み過ぎです。
そういえば『クローズZERO』の時も似たようなことを言われていたなぁ。
『鴨川ホルモー』の撮影直後から賀来に切り替えって凄すぎるよ…

てゆーか、二人は『ウォーターボーイズ』で共演していたのですか?!
そうでしたっけ??
山田くん主演のドラマ版に先輩として佐藤が登場したんですか…
そうだったっけか??
確かに映画版から先輩が登場していましたけど
それが佐藤だったのかどうか(悩)
いや、二人が「そうだ」というならそうなのでしょう。

以下、私が気になった部分を抜粋。

 結城はその悪魔的魅力から教会を追い出される
うーん。
“悪魔的魅力”の部分はいいんですけど
追い出す神父ってのが信じられません。
迷える子羊を導こうとするのが神父じゃないんですか?!
そんな神父すらも陥落させてしまうほどの魅力ってことですか?

 会席に居合わせた大臣の孫娘も思わず見惚れるほど
“見惚れる”に関してはいいんですけど
あの振袖の孫娘、たまたま“居合わせた”だけなんですか?!
てっきり将来有望な結城との見合いを兼ねた場なんだと思っていました。
じゃあなんで振袖なんか着て気合い入れてたんだ~?

 賀来にとって結城は生きる糧にして枷なのだ
誰がうまいこと言えと…(苦笑)

 16年前、結城はなぜ賀来を助けたんだと考えました?
――ですよね。
この質問にこう答えたのは結城を演じる玉木くん
ああ、そうなんですか、愛なんですか。
逃げないとやばい。あの瞬間逃げられそうだったのはあの二人だけだったから。共に逃げると決めたなら最後まで守らないと。だって年上だもん。
という程度のことだと思っていました。

 すべては愛のせい。
まぁ、察しの悪い人はわからないかもしれないけどわかると思うんですよね。

そう語るのは賀来神父を演じる山田くん
愛のせいだったんですか…
ごめんなさい。察しが悪くて(がくり)

 『MW』は、結城と〈MW〉と賀来の三角関係
こうおっしゃるのは監督
うーん。
無機物の〈MW〉と賀来がいかにして結城の愛を勝ち取るかって話ですか…
そんな「私と仕事、どっちが大事なの?!」的なことを言われてもねー。
次元が別じゃ! と言いたいのですが
この場合は成立するんでしょうか?
結城の復讐心をとめられるかどうかの瀬戸際と解釈すれば…どうかな?


なかなか奥が深いインタビューでございました。
三者三様に「この話は“愛の物語”である!」と語ってくれました。
そ、そうでしたか…


ところでDVDは通常版のみの発売ってほんとですか?
私は当然“通常版”と“スペシャル版”があるんだと思っていたのですが…
なんだかガッカリ。
インタビューとか撮影秘話とかNGシーンとか副音声とかメイキングとか
もりもり特典映像がついているのがほしかったのに!


当ブログにてこれまでの映画『MW』に関して語られた記事は以下。
試写会編ドラマ第0章映画館編

芙蓉千里 (須賀しのぶ)

明治時代の女郎の話らしい…ってことで読んでみました。

須賀しのぶさんの作品を読んだのは数年前。
なんとなく眺めていた新刊棚にあった
女神の花嫁』なる摩訶不思議なタイトルと
印象的な表紙イラストに惹かれて購入。
…したのはいいけど
よく見りゃそのタイトルに「前編」って書かれていてびっくり。

イラストは後に『Under the Rose』を描いた船戸明里さんだったと判明。

まぁ、後編もそう待たずに出そうだからいいか~、と待っていたら
次に店頭に並んだのは「中編」!
そうきたか!

そして「後編」でめでたく完結。
したかに思われましたが、実はこの『女神の花嫁』
“流血女神伝”なるシリーズの外伝であった! という事実が発覚。
マジですか?!
すげーおもしろい話だったけど
その本編、完結してないみたいだから読むかどうかは保留ね、保留!

今回、それ以来の出逢いです。って前振り長っ!

で、改めて調べたら流血女神伝シリーズは完結していたようです。
うへぇ、読むのか、私?!

ちなみに全27巻(驚)のシリーズの内訳は
帝国の娘〈前・後〉
砂の覇王〈全9巻〉
女神の花嫁〈前・中・後〉 ←外伝・既読
暗き神の鎖〈前・中・後〉
喪の女王〈全8巻〉
天気晴朗なれど波高し。〈1・2〉 ←番外編
だそうです。
…読むのか? 私?? 読むならがんばれ! ←他人事?(笑)


芙蓉千里芙蓉千里
(2009/07/01)
須賀 しのぶ

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明治40年、売れっ子女郎目指して自ら人買いに「買われた」少女フミ。
満州はハルビンの地で、新しい人生が始まる。
『蒼穹の昴』+『はいからさんが通る』のハイパー女子エンタメ!!


『蒼穹の昴』は読んでいないのでなんとも言えませんが
『はいからさんが通る』は、納得です。

生命力にあふれた超自立した少女が主人公なんですよ。
ただ、彼女が目指すのが“売れっ子女郎”。
なにしろ志願して人買いについて満州に到着しているわけですから
その意気込みは半端じゃありません。
うーん、意気込みはわかるんですが
目指すところに共感できない私は我ながら頭が固いと思いますが…
ちょっと理解しがたかったです。


ま、途中から目標が変わるので、そのあたりは結果オーライです。

そして意外と歴史とリンクします。
明治時代で満州・ハルビンとくれば…そう。アレです。
ちゃんと出てきました!
それ以降もちょくちょく歴史的なことが出てきます。
もっともこの時代の知識は相当薄いので雰囲気しかわかりませんでしたが(苦笑)

そしてだんぜん面白くなるのは山村さんが登場してから!
山村さんのくだりはまるで少女マンガ!
少女マンガなら当然この人とハッピーエンドでしょう?! ってキャラです。
謎めいていて、ヒロインを理解し包み込む。
なんともぶっきらぼうであったかい人なのです!

しかし、この山村、出番が少ない。
不在中にライバルになりそうな黒谷が登場。
この黒谷さんが、これまた華族の次男坊にして成功した実業家。
おまけに若くて美形。
そして過去に悲恋を経験しているという完璧さ!
でもヒロインの“舞”には惹かれるものの…

この二人の男の間で揺れ動くヒロイン・フミ
と、言いたいところですが
“舞”と山村の板挟みに悩まされるヒロインなのでした。
え、黒谷さんは蔑ろ?!(爆)

いやぁ、けっこう息苦しい展開でした。
柄にもなく「生きるとは…」「死ぬとは…」とか考えていた時期だったので
フミが“舞”に生きるのか
すべてを捨てて山村との愛を選ぶのか、という展開は重かったです。

噂によるとこのお話の続編が連載されるのが決まっているとか。
そうですか! 楽しみです!!

これは携帯小説で角川の“小説屋Sari-Sari”で連載されているそうです。
なかなか面白そうな連載陣ですが
携帯小説には抵抗があって、いまだに読んだことがありません。
やっぱ読書は紙媒体ですよ!
と頭の固いことを言ってしまうのです。

少年少女飛行倶楽部 (加納朋子)

“飛行倶楽部”なるクラブ活動が存在するとは…!!!

と言ってももちろん小説の中の話なので架空の部活です。
文字通り「空を飛ぶこと」をめざして活動しているとある中学校の部活
マジで?!
これはファンタジーなのか?!

気になってしかたないので読んでみました。


少年少女飛行倶楽部少年少女飛行倶楽部
(2009/04)
加納 朋子

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ファンタジーではなかったです。
極めて現実的な設定における“飛行”を夢見る少年少女。
理想はピーターパン”ですよ!
大丈夫なのか~?

しかし、なかなか活動しはじめない飛行倶楽部。
なにしろ5人に満たない場合は倶楽部として認められないという
最低限の人数にも足りないので、まずは部員探しから始まるのです。

さらには部長が理想ばかり掲げて実際には動こうとしない変人なため
貧乏くじを引くはめになり、実務を一手に引き受けて苦労の多い主人公。
その主人公の心理によってかなりストレスを感じることに…
読んでいる間、なんとも浮き沈みの激しいテンションになりました。
私は主人公に感情移入しやすいタチなのだ。

部長以外も一筋縄ではいかない部員たち…
名前からまず難解ですから(笑)

くーちゃん(佐田みづき)
ジュジュ(大森樹絵里)
るなるな(仲居朋)
イライザ(戸倉良子)
球児くん(餅田球児)
カミサマ(斎藤神)
中村先輩(中村海星)

これは青春小説ですね。
いろんなことを体験しつつ、視野が広がり見る目が変わる主人公。
その主人公を通じて、人に歴史あり! なことを学び
人間って一面だけ見て判断してはいけないんだな、と実感します。

さて、問題児なカミサマこと斎藤部長ですが
ラストの

……それで、もしそうならいいなって思って

にやられました!
これがツンデレというものか!! と実感した次第です(爆)

神去なあなあ日常 (三浦しをん)

久しぶりのしをんさんの小説。

タイトルから
神が去った後、なあなあに生きる人々のお話
と予想していましたが
“神去”は地名でした(苦笑)
ま、神と無縁なわけではなかったですが。


神去なあなあ日常神去なあなあ日常
(2009/05)
三浦 しをん

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高校卒業後、親と担任の陰謀で“神去”に林業の研修に行くことになった
主人公・平野勇気
状況もわからず送り込まれイヤイヤ研修を受ける勇気。
やる気のない主人公は好みじゃない(私は熱血野郎が好きさ)ので
テンションがなかなか上がりませんが

野性児・ヨキ
ヨキをこよなく愛すみきさん
ユーモアのある繁ばあちゃん
静かなる常識人でおやかたさんの清一さん
その妻で“良妻”な祐子さん
清一&祐子の息子・山太(超かわいい!)
主人公のマドンナ・直紀
林業でチームを組むさんと三郎じいさん

と、徐々にキャラが登場し始めると楽しくなりました。
TEAMな話が好きな私にはツボ!
林業のいろはがわかる(ような)気がするし
ちょびっとロマンスもあるし
ヨキの忠犬・ノコの存在も欠かせません!
私はノコを元気づけるエピソードが大好きです。

アニメでみたいなぁと思わせるお話でした。

ファイトォオォ!
いっぱぁあつ!


の場面はアニメが最適だと思います。
あれは思わずぶっ! と吹き出す名場面ですよ!!
とても好きだ!!!
あとオオヤマヅミさんの神秘的なところも向いているんじゃないかな~。

こいしり (畠中恵)

しゃばけシリーズでおなじみの畠中さんの時代小説。
連作短編集でした。


こいしりこいしり
(2009/03/27)
畠中 恵

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糸の切れた凧のような町名主の跡取り息子と
同じく隣町の名主跡取り&同心見習いの3人組のお話。

名主ってお役人が出張るほどではないもめ事を解決する役割もあるそうな。
そんなわけで人情もの。
で、糸切れてる跡取り息子の名(迷)采配もあったりして
ちょっとすっとぼけたテイスト。

私は喧嘩のシーンが大好きです。

セレモニー黒真珠 (宮木あや子)

書店でタイトルにひきつけられました。
セレモニーという華やかそうな単語に黒真珠というやや不吉な単語。
これは…と手に取り帯を読んだところ

セレモニー=葬儀

ってことがわかりました。
なるほど。それなら黒真珠で正解です!!


セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)
(2009/03/25)
宮木 あや子

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よくトラバしてくれる藍色さんもご推薦のこのお話。
読む前からかなり期待値が上がっていました。

おお、おもしろいな!

なんだか久しぶりに小説で泣いたり笑ったりした気がいたします。
文章が軽妙なんですよ。
葬儀に携わる仕事をしている人々の死と密接にかかわるお話なのに
なんとも楽しい表現。
もちろんいい人・いいことばかりではないのですが
そのあたりも含めて、重苦しくならないのは魅力だと思います。

セレモニー黒真珠”で吹き出し&泣き
木崎の秘密”で木崎にメロメロになり
主なき葬儀”で世の中の恐ろしさを感じ
セレモニー白真珠”で典夫の気持ち悪さに震え
あたしのおにいちゃん”で木崎のモテモテぶりにニヤリとし
はじめてのお葬式”でぽろりと泣きました。

メガネ男子・木崎の飄々としたズレッぷり&不思議っぷりを筆頭に
キャラクターがよいです。

笹島ねーさんカッコいい!
妹尾さんかわいい!
鴨下さんいい人!
社長ユカイ!

“主なき葬儀”と“セレモニー白真珠”でのTEAMっぷりがツボでした。

訪問者 (恩田陸)

タイトルがミステリアスで恩田さんだし、ってことで読んでみました。
あらすじも調べず!
帯くらいは読んだ気がしますが、何が書かれてあったのかは忘れました(苦笑)
たぶん心惹かれる言葉が踊っていたのでしょう。


訪問者訪問者
(2009/05/14)
恩田 陸

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まるで舞台を見ているかのような…

とある山奥の山荘で暮らす老人たちを訪ねた雑誌記者。
急逝した映画監督の半生を聞こうと
監督の幼少期を知る人々に会いに来たのだ。

と来れば、この雑誌記者が“訪問者”だと思いきや!
違うんですね。
そうこなくっちゃいけませんよ!!

雑誌記者も撒き込まれ、映画監督の出生の秘密に加え
さまざまな謎がてんこもり。
さらには嵐の中、死んだはずの女の姿が…

謎が謎を呼び、そもそも謎なのか謎ではないのか
続々と加わる「訪問者」たちに翻弄されつつ迎える結末は?!

途中参加の自称舞台俳優・小野寺敦のキャラが妙に気に入りました。
この人、他の恩田作品にも出てきそうだなぁ。

傾く滝 (杉本苑子)

変な風に歌舞伎熱が再燃。
梨園を舞台にした小説を再読。
やっぱり読書熱が盛んなのか…(苦笑)

歌舞伎を見始めたころ、図書館で借りて読んだ小説。
気に入ったのでその後、購入したという一品。
ですが、この本どうやら絶版中
凄~く探しまくって数年掛かりでようやく入手した思い出の品です。
で、手に入れたのはいいけど再読していなかった、という(笑)

江戸時代、変死を遂げた八代目市川団十郎を主人公にした物語。
その死には謎が多く、なぜ死に至ったのかが未だに不明だとか。
それを小説家らしく創作した歴史歌舞伎小説です。


傾く滝 (講談社文庫)傾く滝 (講談社文庫)
(1985/11)
杉本 苑子

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以前読んだときよりは、歌舞伎の知識が増えましたので
いろいろな角度で楽しめました。

知っている名前もわんさか登場しますよ!
キャラが違うよ! な人や
あはは。そんな感じかも~、な人も。
そして今は使われていない名跡も。
どのキャラもイキイキと個性豊かで目に浮かぶようです。

そして、当時の
歌舞伎のポジション
天保の改革という無茶な改革と戦うみんな
役者としての生き様…
いろいろな要素が詰め込まれていて盛りだくさん。
なにしろそれ以外にも

仇討ち・出生の秘密・盲目という障害・衆道・疱瘡という病気・恋愛
資金繰り・興行の仕組み・上方歌舞伎と江戸歌舞伎
復讐・妬み・本妻と妾・芸と人気・名跡・アタリ役って大切だよね

などなど盛り込まれていますから本当に楽しめるお話です。
これが絶版ってもったいないです

華やかな世界を舞台にしているのに、その根底は常に暗い。

それは身勝手な人間に翻弄され
やがて死を選ぶことになる
若く美しい八代目の儚さが象徴されているかのよう。

そして八代目と深く関わることになる浪人・宮永直樹の生き様とも合致。
ああ~、やっぱりな~。そうくるよな~。
と納得しつつ、でももっとこう…とモドカシイ。

でも不思議なことに悲劇的な結末なのにどこか幸福なラスト。
愛の物語なのでした。

ジェネラル・ルージュの伝説 (海堂尊)

ジェネラル速水の物語が読めると聞いたら読むしかないでしょう!

それが『ジェネラル・ルージュの伝説』
短編です。

病院上層部があらかた不在の中
新米の速水先生が血まみれで熱血して
以後ジェネラル・ルージュの異名がついたという、あのお話。
堺さんの顔で浮かぶような気もしますが
やっぱ原作の速水先生は映画とは別人のような気がいたします。
どっちも好きなんで問題なしです。

それ以外にも作者の海堂さんの歴史やら
登場人物紹介や相関図
これまでの作品解説もありガイドブック的な要素が強い一冊でした。


ジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべてジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべて
(2009/02/20)
海堂尊

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僕と『彼女』の首なし死体 (白石かおる)

初めて読む作家さん。
第29回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞したそうな。

それはさておき、読もうと思ったのは
カバーイラストが佐原ミズさんだから! …いや、この場合は夢花李さんか。
同一人物だからどっちでもいいと思うんですけど
どうやって使い分けているのだろう?


僕と『彼女』の首なし死体僕と『彼女』の首なし死体
(2009/05/29)
白石 かおる

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横溝正史ミステリ大賞って言うんだからミステリなんだろうな。
そう思いながら読み始めると…

冬の朝、渋谷ハチ公前。
僕は生首を置きにゆく。
『彼女』の願いを叶えるために――。


その『彼女』の生首をハチ公前に置いた“僕”が主人公。
その名は“白石かおる”。
そう。この本の著者と同姓同名。
ってことは、この本は『彼女』の首を切断した犯人の物語?!

わあ、びっくり。そうきたか。

さらにびっくりなのが、僕こと白石かおるは
ハチ公前に『彼女』の生首を置いた後もフツウに日常を営むのです。

かおるくんは、とある大手商事会社の営業。
営業としては有能…?
不測の事態に突拍子もない発想をして
大学時代からのつきあいの同僚や
同じ大学を卒業した上司
その上司とお付き合いしている有能な秘書室長たちを翻弄しつつ
存在を会社にアピール。

その様子が楽しい。
いずれ誰かが思いつくようなことだとは思うんですが
真っ先に思いつくかおるくんは柔軟だと思います。
それに意外なスキルを持っているので
「あー、だからあんな事件を」と納得できる、ようなできないような(苦笑)

で、もっとびっくりするのが
『彼女』の事件を脇に置いといて、違う出来事が次々と起こるのです。

なんだこれ。パニック小説か?!

それなりにかおるくんも追いつめられるんですけど
いわゆるミステリな展開ではないのです。
え、なんでそうなるの?
摩訶不思議なかおるくんの思考。
この物語の最大の謎はかおるくんの人柄かもしれません。

いわゆるミステリのつもりで読むと期待外れかもしれませんが
私は楽しめました。
かおるくんの考え方は嫌いじゃないです。
そしてわからなくもない。
のせいか、後半の展開は読めてしまいました…残念。
途中までは楽しかったんだけどなー。

ブラザー・サン シスター・ムーン (恩田陸)

久しぶりの恩田陸さん。
なんとなくタイトルに惹かれてあらすじも調べずに読んでみました。


ブラザー・サン シスター・ムーンブラザー・サン シスター・ムーン
(2009/01/23)
恩田 陸

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うん? なんだか行ったり来たりしています。
とある小説家の回想、という形式かな?

伊坂幸太郎を一人称でやったらこうなるのでは? という感じ。←どんなだ(笑)
そして吉本ばななを連想しました。

うーん。私は吉本ばななさんは初期の作品、つまり
“よしもとばなな”ではなく
“吉本ばなな”しか読んだことがないのですが
“吉本さん”の雰囲気を思い出しました。

なんだろうなー?
姉と弟の話でも真っ先に思い出すんですが
今回は友達との距離感で連想したのかな?
適度に距離が保たれている関係というか…
決して冷たくはない
ぬくもりを感じられる距離だけど
ベタベタしていない程度に離れているような友人関係、とでも言いましょうか。

なんてことを考えている間に終わった第1章。
続いて第2章では語り手が交代。

お、この人は思考がしっかりしているようで
ちゃんと年代順に語ってくれます。
音楽に興味を持った学生時代、大学でジャズサークルに入って
青春時代を音楽三昧で過ごした人。

音楽には疎いのでC年とかG年とか言われても
何のことやらワカラナイのですが…
メンバーによって音楽ってこんなに変わるとか
上手な人と一緒に演奏するって楽しいというのはなんとなくわかる。
あるよね! そういうことって!!

そして更に語り手が交代した第3章
今まで二人の語りの中にも登場した人。
そう。3章に分かれ、語り手も全部別人ですが3人は知り合いだったのです。

今度は映画。
学生時代、映画鑑賞に明け暮れて映画は趣味だと思われていた人が
映画監督として注目され、インタビューに応じているという形式。

バンドブームでの“イカ天”は知っていますが
その映像版“タコ天”ってホントにあったんですか?!
初めて聞いたので目がテンになりました。

同名タイトルの映画があったんですね!
ずーっとそれが核になっていたのに気付けませんでした(苦笑)
私は社会人になってから映画を観始めたので
基本的な知識が欠如しているんですよね~。
過去のヒット作は割と見ていないのが多いです。


三者三様の思い出話でございました。

RDG はじめてのお化粧 (荻原規子)

“はじめてのおつかい”に続く『RDG』シリーズ第二弾!!

今回からは高校に舞台を移して展開。
わーい、学園モノだ~。
新しい登場人物も増えました。
あいかわらずファンタジーです。
でもPCもケータイも出てくる現代の物語。


RDG2  レッドデータガール  はじめてのお化粧 (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 (カドカワ銀のさじシリーズ)
(2009/05/29)
荻原 規子

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誤解を恐れずに言えば、質のいい○リー○ッターみたいです。

寮で生活しているし
魔法ではないけど、みんな特殊能力があるし。
この特殊能力が実に馴染み深いもので…
それは私が好んでこういうジャンルを読んでいるせいなんですが(苦笑)
“魔法”と一言で済まされるより
「あー、うん。あるかも」と思える設定なんです。

主人公は○リー同様
特別感がある割には本人に自覚がないところとか
決して優秀ではないところ
本人は事情がよくわかっていないところ、なんかが。

泉水子ちゃんが○リーと違うのは
「このままじゃイカン」と自分を変えようとがんばっているところかな。
とってもゆっくりだけど。
あと、真面目だよね(笑)
何せ筋金入りの箱入り。
偏見がないという良い面もあるけど、甘えん坊な悪い面も。

そう考えると深行くんのハードさは必然かも。
深行くんが必要以上に手を出さないから泉水子ちゃんが自立するのか。
もっとも深行くんには泉水子ちゃんを思いやるだけの
スキルも余裕もないだけなんですが(苦笑)
ギリギリのところでは助けてくれるしね。

真響・真夏・真澄の三つ子
高柳一条の企み
生徒会の存在…代替わりしない生徒会長の謎

この学校には秘密が多すぎる!

神道・山伏に続いて
忍者・陰陽師・歌舞伎役者が登場して
ますます和風になってきたファンタジー小説でした。

泉水子ちゃんと深行くんの関係にも変化が表れて…うしし。
続きが楽しみです!

RDG はじめてのおつかい (荻原規子)

ずーっと“RDG”を“RPG”と勘違いしていて敬遠していた私…
それに“はじめてのおつかい”っていうのも
ものすごーく幼い主人公を思わせるので避けていました。
幼すぎる主人公は興味持てないんですよ。

RDG=レッドデータガール
絶滅危惧種について書かれたレッドデータブックに絡めたタイトル
ってことは
絶滅寸前のイマドキ珍しい純情可憐な乙女の話か?! と予測。

そして、続編が“はじめてのお化粧”ってタイトルで
あら? 思ったより年上な主人公??
と、思い直し
いや、最近は“はじめてのお化粧”の低年齢化が進んでいるから油断できない…
と、やや警戒しながら読んでみました。


RDG レッドデータガール  はじめてのお使い (銀のさじ)RDG レッドデータガール はじめてのお使い (銀のさじ)
(2008/07/04)
荻原 規子

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あいやー、こらまたどーした。
実に好みのお話です!!

紀伊半島の山奥にある神社で生まれ育った少女が主人公。
びっくりするほど伸ばした黒髪と赤のフレームの眼鏡がトレードマークの
人見知りで臆病、とても内気な中学3年生。
漠然と地元の高校に進もうと考えていたのに
父親の希望で東京の高校に進学することになりそう。
それを阻止しようと動き始める泉水子ちゃん。

テイストとしては『町でうわさの天狗の娘』(岩本ナオ)っぽいかな。
あと、ムカーシ読んだ
六道慧さんの『時の光時の影』とか『大神伝』を思い出しました。
いろんなモノに狙われる特別な女の子を男の子が守る感じが。

なんて思い出しモードで読んでいたところに王子様登場!
あわわ…なんじゃこのスーパーハードな王子様は?!
なんとも頑なな王子様です。
その名も深行
優秀なんだけど父親にコンプレックスを持ち、二面性のある少年。

私が勝手に王子様呼ばわりしているだけで王子っぽいところはありません。
むしろ従者なポジションなんですが…

うーん。箱入りの泉水子ちゃんには荷が重い王子様だな~。

案の定、なかなか仲良くなりません。
そりゃあね、二人ともまったく事情がわかっていませんからね。
大人たちも語ろうとしません。
そのあたりを探りつつ、成長していく泉水子ちゃんを見守る物語です。

この半端ない箱入り娘の世間知らずっぷりは…
深行くんの苦労もわかるよ(苦笑)

深行くんはけっこうがんばっている。意外に優しいし。
わかりやすい優しさではないけど。
賢い割に柔軟な頭を持っていて好感が持てます。
修行もしないで大きな力を持つ泉水子にちょっぴり腹を立てながら
それでも努力を惜しまない姿勢には頭が下がります。

神とか霊とか山伏とかが登場する
和風ファンタジーな物語でした。実に好みだ!!

ゴールデンスランバー (伊坂幸太郎)

やっと図書館から順番が回ってきました。
予約したときは「本屋大賞で話題だったから」でしたが
話題だけに人気でずいぶん待たされることに。
その間、映画化が決まり、その主演が堺雅人さんになり…

そりゃぁ読んどかなきゃいけないでしょう!!

と、「読みたい理由」がだいぶ変わりました。
ここに至るまでに何冊か伊坂さんの作品を読んだので
フツーに楽しみでもありました。


ゴールデンスランバーゴールデンスランバー
(2007/11/29)
伊坂 幸太郎

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権力持った人に狙われたら大変なのね…
もう誰も信じられない!


そんな状況でがんばる一人の男の話でした。

首相が暗殺され、その犯人を追いつめる話だと思ったんです。
でも事件のあらましは先にざっと語られてしまうんですよ。
そして20年後の事件関係者のその後も語られちゃって
メインは首相暗殺の犯人とされる青柳雅春の人生でした。

冤罪なんです。
どういうわけか指名手配されちゃって
証拠らしき情報もぼろぼろ出てきて
逃げざるを得ないことになる悲劇の人。

この物語独自の設定、セキュリティポッドの存在もあり、逃亡は極めて困難。
ガッチガチの監視体制の中
いかにして逃げるのか?!
いかなる結末を迎えるのか?!


逃亡を余儀なくされ、警察はもちろん全国民が敵、という状況の中
青柳雅春は人を信じることをやめないんですよ。
疑心暗鬼にもなりますが、結局は信じて行動する。
そしてそれに応えてくれる人たちの熱血なお話でした。

と、読み終わった今なら言えますけど
読んでいる最中は苦痛で仕方なかったです。
だって酷いんだもん!

自分の企みの結果を無関係な人に押し付けて権力振りかざして
準備万端、監視しまくりの状況を作り上げたうえで
警察を操り、追いつめる。
警察も警察だよ! たった一人を探し出すのになんだその行動!
いくら許可がでたからって
街中でショットガン構えるなよ! 発砲するなよ!!

でもイイ人もたくさん登場します。

森田森吾・カズ・樋口晴子・三浦・轟一族
ダウンジャケットやメガネをくれた若者・青柳雅春の両親…
ネタバレに繋がるので、詳細は伏せます。
あえて名前を挙げない人もいます。
彼らがいたからこの話を読み続けることができました。

情報って怖い!

胡蝶の失くし物 (仁木英之)

どんどん面白くなる『僕僕先生』シリーズ、第3弾


胡蝶の失くし物―僕僕先生胡蝶の失くし物―僕僕先生
(2009/03/19)
仁木 英之

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毎回思いますけど
このシリーズはキャラが再登場することが多いです。
そして新しいキャラもどんどん増えます!
そしてお話が進んでいるところが好ましいです。

今回新たに登場したのは劉欣
政府の暗殺集団“胡蝶房”に所属する暗殺者。
忍者みたいなものだと思って下さい。
でもこの人、身内に優しいです。恩を忘れない人情家。
捨て子だった自分を引き取ってくれた両親をとても大事にする
非情になりきれないところがツボ!

そしてもう一人、蚕嬢
みかけは大きめな蚕。しゃべるとにぎやか。
けっこう大物なんです。
…この外見、誰かを思い出す(苦笑)

相変わらず王弁僕僕先生に翻弄されっぱなし。
お気に入りの薄妃ちゃんのエピソードにも進展が。
仙人やら暗殺者などと非日常的な感じなのに
現実的なことも絡めてあるのがこのシリーズの醍醐味かもしれません。

走れ!T校バスケット部 (松崎洋)

初めて読む作家さん。
書店で見かけて、たしか帯に
感動」とか
弱小クラブがどうの」と書かれていて興味を惹かれたんだと思います。
もう忘れました(苦笑)


走れ!T校バスケット部走れ!T校バスケット部
(2007/02)
松崎 洋

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バスケの名門H校に入学したものの
その実力を妬まれ、部員たちから心無いイジメを受けた陽一
都立のT校に転校し、そこで弱小ながら楽しむバスケをするお話。

青春小説です。
言いたいことは多々ありますが
読みやすくて気楽に楽しめる小説でした。

この本を楽しむコツは
心頭滅却して素直に読むこと! です。

カローンの蜘蛛 (栗本薫)

追悼・栗本薫先生
いい機会だから再読してみよう!

という企画を実施してみました。
再読って言っても栗本先生の本はあまり読んでいないんですよね…
この際、未読の本を! とも思いましたが
シリーズ物が多くて気楽には手に取れない感じ(苦笑)
で、結局再読。

グインサーガの世界にも繋がっているトワイライト・サーガ第1巻
過去に読んだ栗本作品の中では
これが一番面白かったという記憶があったので迷わずこれをチョイス。


カローンの蜘蛛 (角川文庫―トワイライト・サーガ)カローンの蜘蛛 (角川文庫―トワイライト・サーガ)
(1986/06)
栗本 薫

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よ、読みにくい…っ!
なんつーか、私が苦手とする耽美な香りがしてきます。
そしてけっこうグロイ。
異形の生き物がキモイです。
うう…本当にこれを楽しんだのか、過去の私?!

でも登場人物は美形です。
美貌ゆえにさまざまなトラブルに巻き込まれる
魔道に長けた王子・ゼフィール
それを守る単純明快な草原の男ヴァン・カルス
共に旅するこの二人の行く先々で巻き起こる怪異冒険譚

正確には王子が操るのは魔道ではないんですが
そのあたりを理解できないヴァン・カルスに合わせてみた(笑)

草原では駆け引きとか陰謀などが必要ではなかったため
言葉の裏を読んだりできないヴァン・カルス。
もちろんあやかしの術なんて受け入れ難く
胡散臭いと思っているヴァン・カルス。

ヴァン・カルスが思いのほか若かったのに驚きました。
いや、年齢的には20代後半? だからそれなりなんですが
発想や行動力が単純明解で若く感じました。
裏表がないからっていうのもあるかな。
王子のあやつる術は信じないくせに
王子がラナ・レイ姫の魂を持つってことは受け入れる直感の男(笑)
なんだろうなー、大雑把でいいよね、この人。

記憶では、ゼフィール王子は
自分がラナ・レイ姫の過去を持つことを憶えていなかった
ということになっていましたが、ちゃーんと憶えていました。
あれ? 記憶を捏造しているよ、私。
王子は冷たいですな。
いざとなったらヴァン・カルスを頼りにするくせにふだんは冷淡。

ま、そんなところも「かわいい」と思ってしまうカルスなので
いいコンビなのでしょう。

このシリーズは全2巻なのであと一冊あるんですよね。
さて、どうしようか…
読むのにかなり労力を使ったので続きは保留にしたいと思います(弱気)

退屈姫君これでおしまい (米村圭吾)

田沼時代を舞台にした時代小説のシリーズもこれで完結
『面影小町伝』を読んだときから
いつか終わる…それも遠くない未来で
と淋しく思っていたことが現実になってしまいました。

退屈姫君伝』から始まったこのシリーズ
続く『退屈姫君海を渡る』『退屈姫君恋に燃える』と
そして関連の物語
風流冷飯伝』『面影小町伝』に登場する全てのキャラクター総出演!

オールスター勢揃い!
それぞれに見せ場がある盛りだくさんな一冊でございました。


退屈姫君 これでおしまい (新潮文庫)退屈姫君 これでおしまい (新潮文庫)
(2008/12/20)
米村 圭伍

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しゃばけでも登場したイベント菊競べ。
先日読んだ時代小説にも出てきたので
当時ではメジャーなイベントだったようです。

新作の菊を審査する庶民のお楽しみ。
そこへ田沼意次の愚息・意知の横槍が入ったから
退屈姫君ことめだか姫の闘志に火が点きます。

やっぱお仙ちゃんが好きなのでラストにかけての活躍には
胸が熱くなりました。
この子が『面影小町伝』で…と思うと切なくなります。

大団円のあと、登場人物それぞれの“その後”では
猪鹿蝶三姉妹の行く末に安堵し
香奈さんの将来ににやりとしました。

本文中にしゃばけに関連するツッコミが入り
イラスト繋がりか?! と嬉しくなりました。
どうやら若旦那の活躍は田沼時代らしい…?

イノセント・ゲリラの祝祭 (海堂尊)

田口・白鳥シリーズです。
今回は白鳥のホーム厚生労働省での物語。
田口先生が病院から出張です。


イノセント・ゲリラの祝祭イノセント・ゲリラの祝祭
(2008/11/07)
海堂 尊

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毎回思うんですけど、どうして仲良くできないんだよ?!
医者同士、官僚同士やたら派閥が別れていて鬱陶しいことこの上ない!

エーアイだってさぁ
その結論にいたるまでどうしてこんなに枚数がかかるのさ?!
びっくりするくらい遠回し。

門外漢としては
最初っからそうすべきでしょ?
っていうか、そうやって使うもんだと思っていましたよ。

と思わずにはいられません。
小倉さんじゃないけど「まだ?!」と叫びそうになりました。

冒頭で宗教問題か?!
と、ウンザリ&喜びかけたのですが(苦手だけど好きなのだ宗教)
それはマエフリでした。

解剖という宗教
法律という宗教
盲目的に信じる人たちの上前を撥ねようとする官僚のお話
こわいよ、この国はいったいどうなってしまうのか…。

彦根氏の壮大な法螺話にはワクワクしました。
これがあるから海堂さんの小説は止められない! のかもしれません。


今まで読んだ作品を時系列にするとたぶんこうなる! と思う。

ひかりの剣ブラックペアン1988
  ↓
  ↓
チーム・バチスタの栄光 上巻下巻
  ↓
ナイチンゲールの沈黙ジェネラル・ルージュの凱旋
  ↓
螺鈿迷宮
  ↓
イノセント・ゲリラの祝祭
  ↓
ジーン・ワルツ
  ↓
  ↓
医学のたまご
プロフィール

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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