シアター! (有川浩)

『シアター!』のタイトルで期待が膨らむんですが
期待通り、演劇のお話でした!!

小劇場界を舞台にした小説。
お芝居ネタの小説では『チョコレートコスモス』(恩田陸)が
めちゃくちゃ面白くて大好きなんですが
こちらは全く趣が違います!

どっちも面白いです!!

私はちょくちょくお芝居を観に行くんですが
マー、好きだから見ているだけ、だったんですね。
演劇界の仕組みとか舞台の知識はとても半端なのです。
というか、ほぼナイ。
なので

舞台監督ってこういう人! とか
先払いが多いからやりくりが大変! とか
お金の使い方は良く考えて! とか
ゲストだとギャラが発生するけど自分の劇団だと… とか
いろいろ勉強になりました。

ん? ほとんど金銭関係だな(笑)

それはメインが「金は正義」と豪語する債権者で経理も兼ねる鉄血宰相だから!

てことはおいといて
この話を読みながら私が連想した劇団は
キャラメルボックスと東京セレソンDXでした。
どちらも演劇初心者でも観やすい間口の広いお芝居をするところです。

と言ってもセレソンは1度しか観たことがないんですが(苦笑)
その1回目鑑賞の感想はこちら 東京セレソンDX『流れ星』
この1度の鑑賞がもう! 大当たりで!!
内容もお値段も演劇初心者にお手頃だったのでおススメです。

で、あとがきには書かれていませんでしたが
もしかしたら取材・協力したのかもしれません。
奥付に名前が載っていたので。


シアター! (メディアワークス文庫)シアター! (メディアワークス文庫)
(2009/12/16)
有川 浩

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え、これで終わり?!
当然これ、“シアターフラッグ”の2年間を追うシリーズものなんですよね?!

どうやらシリーズ第一作みたいなので(決めつけ)
有川さんにしては私の満足度が満たされない物語でした。

もちろん山場も見せ場もあるので盛り上がるんですが
いつもの有川さんならもっと! と思ってしまう途中感がありあり。
私はこの物語の続きを待ち続けます。
絶対、2年後まで描いてくれると思うから!

読後感には「おや?」と思ったんですが
とてつもなく面白かったです!
電車で読んでいたのですが危うく手前の駅で降りそうになりました。
…乗り過ごしそうにはよくなるんですが(よくなるのか!)
間違えて手前で降りるというのはなかなかないですよね(苦笑)
時間を勘違いするほどの充実感だったんです!

幼少時は人見知りのいじめられっ子だった春川巧(28)。
遊び相手は3つ年上の兄ちゃんだけ。
だったのが演劇に出会い、驚異の空想力を発揮し
現在、脚本・演出を手がける“シアターフラッグ”の主宰。

その“シアターフラッグ”存亡の危機!
借金300万円を兄に肩代わりしてもらい、その条件が

この300万円、2年間で劇団の収益のみで返済すること!

兄の鉄血宰相の誕生です。

この鉄血宰相がいいんですよ!
巧の兄・春川司(31)は長年弟を見守ってきた良識ある会社員。
「金は正義」を座右の銘に、口癖は「吊るすぞ」

300万円を返済できなければ解散!

と豪語しながら、その間は経理関係を一手に引き受け
金の流れを把握し、切り詰めるとこ切り詰める協力を惜しまないフェアな人。
口では文句たれながら、優しいんです!
これってツンデレ?!

弟の巧は口を開けば可愛いし!
頼りないんだけど、演劇に賭ける情熱は本物。
今回の借金騒動も隠れていた情熱が表面化したがゆえ。

俺、兄ちゃんがつまんなかったら悲しいみたいなんだ

そりゃあ、鉄血の兄だって最後には甘い顔見せますよ!
それに兄だって負けていません。

あいつが貧乏こじらせて死ぬような業界なら業界が間違ってる

なんて真顔で言っちゃいますから!
どんだけブラコンなんだ、お前ら(爆)
しかしそれをお互い本人に言わずに第三者に吐露しているのがイイ!!

こんなふたりが幼少時以来、初めて一緒に作り上げるお芝居。
借金という縁が結んだ機会ですが
社会人な兄ちゃんの管理と常識・アイディアが劇団に加われば…
と希望に満ちたエンディングでした。

だからこそ、続きを読みたいんだってば!!

5日間7公演で観客動員数1500人の劇団“シアターフラッグ”
笑えて泣けてほっこりする
観慣れていない人でも気軽に楽しめるわかりやすい舞台が持ち味。
人気がないわけではない劇団なので可能性はあるのです。

それに注目されるポイントもあるし。

新加名のメンバーはキャリア10年以上のプロの声優・羽田千歳(25)
彼女の存在が劇団を大きく変えたのです。

それはさておき(あまり語るとネタバレになるから~)
有川さんと言えば、恋愛模様。
今回は不発、というか前フリばかりでそれも物足りないと感じた要因。

巧は本人無自覚ですが、あきらかに千歳に…
千歳もあまり自覚はないけど司に…ですが

司はまったく意識していません!(爆)
今のところ千歳は“二人目の巧”くらいにしか見えていません!!
たとえこれが通じたとしても巧の気持ちを考えたら
身を引きそうな兄・司。

がんばれ、千歳!
私は期待しているぞ。牧子さんのためにも応援もしているぞ(にやり)
だから続きをお願いします!!
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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