あなたの知らない日本おとぎ話 (中見利夫)

先日見たクイズ番組で
日本の昔話の裏側”みたいな趣旨の問題が出題されて
それが面白かったんです。

たとえば『一寸法師

鬼を退治して打ち出の小槌をゲットした姫と一寸法師。
姫が嬉々として大きくしようとして
よくみたら キモかった(驚!) ため
小槌が振り下ろされて一寸法師は 撲殺 された、という話。

たとえば『金太郎

金太郎と言えば実在の人物。
源頼光の四天王の一人、坂田金時のことですが
実在の人物を物語にした理由は、プロモーション のため。
頼光(朝廷)にはこんなに強い人物が部下にいるんだぞ、という
アピール だったとか。
四天王の仲間・渡辺綱の鬼退治の話も同様だそうです。

ほほう。それは面白いぞ!
数年前に流行った『本当は怖い○○話』っぽい。
当時、大いにハマった過去を持つ私(苦笑)
そういえば日本の昔話の本はあんまり読んでなかったなぁ。

というわけで、このクイズを出題してくれた先生の本を読んでみました。


あなたの知らない日本おとぎ話 (ハルキ・ホラー文庫)あなたの知らない日本おとぎ話 (ハルキ・ホラー文庫)
(2008/07)
中見 利男

商品詳細を見る


…予想と違う内容に落胆を隠せません。

『本当は怖い○○話』のように
一般に認知されているお話を紹介した後
「実はこの話には続きがあって」とか
「実は成立した当初は違う結末だったのだ」という
裏話を期待していたのです。


でもそれが…
そういう話はないこともないですが、非常に少ない!

メインは“現代に合わせて再構築した話”でした。
再構築したのはこの本の著者殿。
再構築とは、元の話にアレンジを加えて独自の物語にしたってこと。

この人の考えを受け入れられるかどうかがこの本を楽しむ鍵となります。
私はあいにく…(苦笑)
いろんな意味で期待外れに終わってしまった一冊です。

あ、この本にはいろんな話が収録されていますが
半分が『かぐや姫』に費やされています。
 
 
どのあたりが私には受け入れがたかったかというと…

まぁ、従来の話+裏話の紹介じゃなかったというのが、まず一つ。

さらにアレンジされた内容がイマイチ好みではない、というのが一つ。

たとえば最初の『安達ヶ原

畜生! 追いつかねぇぞ。どこへ行ったあ

というセリフから始まるんですけど
なんて品のない! と眉をひそめてしまいました。

別に昔話に品なんて求めてはいないんですけど
この口調と、住職に弟子入りしている小僧が
“住職に対して言った言葉”ということに対して抵抗が。
仮にも入門先の師匠に対しての発言。
いくら本人が聞いていないとしても物語上そう発言させる意図がわからん。
尊敬できない人に弟子入りしている小僧っていったい??

さらに、住職と小僧の関係の説明が回りくどい!
意味を把握するのに若干の時間が…(苦笑)
それもそのはず、この物語の主人公は小僧ではなく坊さんだったはず。
その記憶が邪魔をしたのでした。

主人公交代は著者の意図だそうですが
交代に必要性があったのかどうか…?

結末は人食い鬼の棲み家に
そうとは知らずに一夜の宿を頼んだ主人公が
奥の部屋の食べかけの死体を見つけ、慌てて逃げるというもの。

本来は主人公の住職が命からがら逃げのびるんですが
この話では先に到着した住職は食べられ
あとに到着した小僧が助かるという結末。


…?
そもそもは徳の高い坊さんでも
うっかり覗いてしまうこともあるって話ではないのか??
そしてその功徳で鬼が退治されるという顛末だったような…
または鬼からつきものが落ちる。

それを無くして
徳の高い坊さんは食べられ
ガサツで気の利かない無礼な小僧が助かる…?


意味がわからない!

修行して住職にまでなった人の努力を踏みにじるような結末が不満。
鬼の解放もなくなったらつまらんし。
テキトーに生きている人ほど得をするって話?

なんかムカつく。
そんな昔話イヤだっ!!
この話に限らず「なんかムカつく」話が多かったのでした。ガッカリ。


そして文章が未熟!
慣れていないとか、文学的な表現がないというのはしかたないですが
その書き方文法的にどうなの?!
という部分が散見されまして、どうにももやもやしてしまうんですよね~。
気持ちよく読めない文章だったので楽しめなかったのも大きな要因です。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カウンター
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
FC2 Blog Ranking