2009納涼歌舞伎 第三部

観劇:2009年8月19日(3階10列目)
会場:歌舞伎座

平日の18時開演。
昨年、余裕で間に合った記憶があったので
今年も仕事帰りに見参。
余裕ぶっこいて途中でお弁当を買うという暴挙に出たら遅刻気味に到着。

まもなく開演です」と言われながらチケットをモギられ
慌てて一階ロビーを疾走。
ええ?! 昨年と何が違うの???
わあ~、幕が開いたっぽい!
なんだかびゅうびゅう風が吹いている音が聞こえます。
どうやら昨年は18時15分開演だったようです。

あれ…タイトル違うけど松竹座で観た『吹雪峠』と同じ話だろうか?

タイトル違ったら別の話だろう!」ソッコウ脳内ツッコミ。
慌てるとロクな考えになりません。

ドカドカ階段を駆け上がりゼイハアしながら3階ロビーに到着。
あああ~、若いおにいちゃんの声で台詞が聞こえてきた~。
よく通る声だな~。ロビーでも聴き取れそうだよ。そんな余裕はないですが。

座席に一番近い扉から入ろうとすると向こう側から
係の人が「ご案内します!」とすっ飛んできました。
ああ、助かります。
係の人について扉をくぐると真っ暗。こりゃ、案内ないと無理だわ。
ようやく着席できました。


お国と五平(おくにとごへい)

舞台上には
闇討ちにされた夫の敵を討つため後家のお国扇雀)と
その中間・五平勘太郎)がススキ野原で一休みの最中。
そこへ謎のストーカー虚無僧が現れて…

登場人物がめっちゃ少ないお話でした。
セリフも普通。チラシで確認したところ谷崎潤一郎の作品だそうな。

耽美的な男女の情念を描く谷崎潤一郎作の舞台をお楽しみ下さい。

って書かれていました。
ひぃ~っ! 私の苦手な耽美ですよ!!
これを事前に知っていたら構えてしまったでしょうが
知らなかったので問題なしです。
つか、あらすじも配役もあやふやなまま見てしまったので一苦労(苦笑)

そんなわけで二人の状況もよくわからないまま観はじめて
五平とお国の会話の中から旅に出ている事情も徐々にわかり
ああ、敵討ちの話なのね。
そんなのんびりしていていいのかいな?
主従関係の二人のはずなのにやけに親密…?
手当てのためとはいえ
武家のご婦人が素足を男性に素足をさらすってアリなのか?
まぁ、夫の仇を討つために協力してくれている中間ですからね
そりゃあ信頼関係が篤いんでしょうね??


てなことを考えながら観ていると
二人には聞き覚えのある尺八の音色が徐々に近づいて参ります。
慣れぬ旅先でお国が伏せっていたころから
ずっと周辺をうろついていた虚無僧が追い付いてきたようです。

もしや、虚無僧=夫の仇…?!

とお国は心配します。
ハ? おかしくありませんか?
夫を殺した仇が逃げるならともかく追ってくるってありえない!


しかしこの予想が大当たり!
虚無僧は夫を闇討ちした張本人・池田友之丞三津五郎)だったのだ。

あとはこの人がべらべらとよくしゃべる。
なぜに闇討ちするに至ったかを話し、命乞いまでします。
ええい! 往生際の悪いっ!

でもまぁ、ありそうなお話でした。
仇討ちに疲れ諦めて別の土地でやり直そうと考えたり
闇討ちの動機が横恋慕だとか
武士のくせに剣術が苦手で心構えもできていないとか
命乞いをされて仇討ちの決意が鈍ったり
死ぬんなら全部バラしてやれとばかりに暴露とか。

これが耽美というものなのか…?
客席からはやたら笑い声があがっていましたけど
そこは笑うところ?
かなり悲劇だと思いますけど。
悲劇も度を超えると笑えるものですが、それとも違うような(悩)

おもしろかったんですが、どうにも楽しみ方のわからないお話でした。
やっぱ耽美は難しい~。


怪談乳房榎(かいだんちぶさのえのき)
  中村勘三郎四役早替りにて相勤め申し候

どこを切っても勘三郎!(爆)
勘三郎さんオンステージなお話でございました。

三遊亭円朝の口演をもとにした怪談噺でございます。
これは数年前の納涼でも拝見いたしました。
あの年は同じ月に演舞場で新感線が『アテルイ』を上演していて
毎週のように東銀座界隈に出没したんですよね、私が(笑)

そういえば勘太郎さん・七之助さん・獅童さんが客席にいて
ぎゃ~!! とテンションが上がったこともありました。
でもその日は歌舞伎座の『乳房榎』は楽日の真っ最中。
父上たちが仕事中でも自分の出番が終わったら解放されるのか~
と感心した次第です。歌舞伎って割と自由ですよね。

さて、その年の『乳房榎』と比べると
なんかちょっとずつ違った気がするんですが
それは記憶違いなのか本当に違うのか判断できないので(苦笑)
ここは絶対違った! という点を。

ラスト! あの口上ではなかった!! …と思います。

ずーっと、疑問だったんですよ。
“中村勘三郎役早替りにて相勤め申し候”ってのが。
4役ってなんだ? どう考えても3役でしょう??
その謎はラストに明らかに。

まさかねぇ、4役目の姿で口上があるとは思いませんでした。
そしてまさか大事なタイトルを噛むとは思いませんでした(爆)
『怪談乳房榎』と言うべきところ、ちょっと詰まったんですよね。
しばしの間があったあと、思いだしたようで事なきを得ましたが
すぐに「『怪談牡丹燈籠』って言いそうになりました」と自己申告がありました。
ははは。それも円朝さんの作品ですけどね~。

現在の歌舞伎座がさよならすることについても面白おかしく話してくれて
さよならさよならとあと8か月、とか
お客様もあちらがわに行かないようにと念を押されました(笑)
今年で20周年という納涼も建て替えの間はお休みするそうで
さびしい限り。

ちなみに前回のラストは『乳房榎』の謎が明かされました。
乳のような樹液が出る榎に育てられた真与太郎ちゃんのエピソードで幕
だったと思います。

…ところで真与太郎って名前は音で聞くと
マヨネーズ大好きな子みたいな名前に聞こえて仕方ないです(苦笑)

以下、あらすじを載っけておきます。

絵師菱川重信勘三郎①)には、美貌の妻お関福助)と、生れたばかりの真与太郎がいます。偶然にお関と知り合い、ひと目惚れした浪人の磯貝浪江橋之助)は、重信に弟子入りします。重信はかねてから頼まれていた高田南蔵院の天井画を描くことを決め、依頼に来た千住茂左衛門亀蔵)と万屋新兵衛(家橘)と共に出立します。
天井画の完成が間近となったある日、浪江は旧臣の蟒三次勘三郎②)に再会します。旧悪を知る三次に金を渡して追い返した浪江は、重信を殺してお関を手に入れようと下男の正助勘三郎③)を脅して、その殺害を手伝わせます。殺された重信は霊となり、住職雲海彌十郎)らを伴って南蔵院の本堂に現れると、画を完成させて煙と共に消え去るのでした。悪業を隠してお関と夫婦になった浪江でしたが、今度は、正助に四谷角筈十二社の滝壺へ真与太郎を棄てに行かせますが…(歌舞伎座HPより)

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あぁ 歌舞伎いいですね~
学生のころ新入生歓迎会が国立劇場の勧進帳でした
おかげで東京住まいの頃は、よく歌舞伎座の3階席でおじさんたちに教えてもらいながら見たなぁとすごく懐かしかったです。そこももう無くなってしまうのですね。
私が見ていた頃の勘三郎さんはお父さんの方でしたが、今の勘三郎さんは、おとうさんとは又違った洒脱さがいいなと思います。でも、TVじゃなくてまるあさんのように本物の舞台が見たいですね。

竹林さん

歌舞伎をご覧になっていた時期があったのですね!
それも先代の勘三郎さんを見たことが…?!
それはスゴイ。
私が観はじめたのは割と最近なので(ん? そうでもないか?)
羨ましいです~。

>今の勘三郎さんは、おとうさんとは又違った洒脱さがいいなと思います。
そうですか!
私もそんなコメントができるくらいのキャリアを積みたいものです(遠い目)
プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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