第7回 亀治郎の会

観劇:2009年8月9日(3列目上手寄り)
会場:国立劇場 小劇場

毎年恒例の亀治郎の会。私は観はじめて4年目らしいです。
千龝楽観劇です! 久々の一階席です!!
双眼鏡使わないで歌舞伎観たのっていつ以来…?(笑)

今回の目玉は何といっても3つ目の当日発表の演目。
会場に着けばわかるのであろう、と思っていたら
会場でも秘密
パンフも売っていましたが
3つ目の演目については袋とじになっているという念の入れよう。
販売の際も「観終わるまで絶対に開けないでください」と声をかけられ
徹底しています。

…そうですか。そんならその企画に乗りましょう!
あくまでもサプライズで! 私も意地でも見ませんよ!!


と心に誓い購入。
しかし買った直後、閉じていたシールがはがれるというアクシデント(爆)
ぎゃ!
でも中身は見えなかったのでノープロブレム。


お夏狂乱

恋人の清十郎を無実の罪で処刑されたお夏亀治郎)。
それ以来、物狂いとなっております。
そんなお夏ちゃん狂乱の舞踊。

初めて拝見いたしました。
『好色五人女』のお夏清十郎の話をもとに坪内逍遥が作ったそうで。

幕が開くと侘しい野原。
お地蔵さんが鎮座しております。
…新感線ならこの地蔵に「3日前からキャンプ張っていたのよ!」と言いながら
誰かが出てきそうなサイズです(笑)
これは歌舞伎。もちろんキャンプしている人はいませんでした。

なんつーか、悲しいお話ですね。
恋人を失って嘆き悲しんでいるお夏を無慈悲な里の子たちがからかうという
若干腹立たしかったり(心狭い)
後半登場した馬士亀鶴)がムサムサしていてショックでした(苦笑)


身替座禅

これは何度も観ている演目です。主に中村屋で。
やっぱ演じる人が変わると印象もかわりますね。
中村屋では浮気するぞ! な雰囲気が醸し出されていて色っぽいのですが
今回はもっと硬質。

風流人・右京亀治郎)が花子のもとへお話ししに行こうと
妻の玉の井亀三郎)を丸めこみ
太郎冠者亀鶴)を影武者に仕立て上げて脱走するお話、に見えました。

亀治郎さんの右京は
イロコイよりも奥方から逃げたい意識のほうが強いように感じられて…
奥方が何を言ってもシレっとしていて(苦笑)
ああ、いるいる。自分にとって都合の悪いことが聞こえなくなる人。
でもそれ、どっちかっつーと母親と息子じゃない?

亀三郎さんの玉の井は怖かったです。
すごいドスがきいています(爆)
でも右京のこと大好きなのが伝わってきます。
つれないから追っかけてしまう、そんな感じ。

亀鶴さんの太郎冠者。
おお、さっきのムサムサからスッキリに!
この人は主人と奥方の板挟みでかわいそうだよな~。
最終的には奥方の見方をするのは正しい選択だと思います。


当日発表!

なかなか幕があがらなくてヤキモキしました(なにやら混乱していた?)。
そしてあらすじわからなくても大丈夫なんだろか?
あらすじどころか配役もタイトルも謎のままなんですけど!

と大いに不安を抱えた状態で開幕。

真っ暗です。
完璧に照明が消えたので「これは怪談?」わくわくしてきました。
すっぽんから蜘蛛を思い出させる傾城登場。
もちろん亀治郎さん!
すっぽんから出てきたってことはあやかしです! やっほ~い♪

唄の中に“忍ぶ夜“だの“恋”だの言っていた(ように聞こえた)ので
ああ、そんなタイトルのお話ありましたな…
と記憶を手繰り寄せ、たんですが「観たことないや」と早々に放棄。
正解は

忍夜恋曲者

でした。
なんだっけ? あれかね? 平将門の娘・瀧夜叉の話かね?
でも傾城如月って名乗ったよ!
じゃあ違うのか??

もう、私の知識は早くも限界。黙って見守ることにいたしましょう。

舞台上にはびっくりするくらい荒れ屋が登場。
なにがすごいってみすぼらしさにすべてを賭けたようなおんぼろ具合。
なにしろ壁が歪んでいますから。
この歪みには仕掛けがあったのです! それは後半にわかります。

おんぼろ荒れ屋に潜むのは大宅太郎光圀段四郎
この名前がわかったのは観終わってパンフを確認してから。
観ている間はミツクニという名前しかわからないので
「…水戸黄門?」と的外れな解釈をしてしまいました(苦笑)

結果的に傾城如月は平将門の娘・瀧夜叉姫で私の予想はあっていたのですが
物語うんぬんよりこの話は演出がすごかったです!!

舞踊劇で舞踊も重要なポイントで
亀治郎さんと段四郎さんが交互に踊ってくれて見ごたえばっちり。
特に震度4の地震の中、動じずに踊り続けた段四郎さんには圧倒されました。

最初は段四郎さんの足踏みが客席の床に響いているのかと思ったんですが
玉の井の地団駄ですら揺れなかったんだからんなはずはない!
と地震だと気付きました。
そうとう長く揺れ続けたので徐々に観客もざわめき
常磐津さんたちもきょろきょろ。でも歌と三味線はやめないのはさすがです!
しかし! そんな中、段四郎さんは何事もないかのように踊り続けるのです!!
舞台人としての凄みを感じました。
そんなこともあったので舞い終わった後、客席からはこの日一番の盛大な拍手。

舞踊合戦が終わってどうなるのかな? と見守ると
「ではこれにてドロン」と瀧夜叉姫が退場し(え?)
巨大な蝦蟇が登場(ええ?)
この蝦蟇が気持ち悪いのに可愛いという謎のチャームを持っていて…(苦笑)
光圀と対峙します。
結構強いぞ。見得だって決めちゃうぞ! でも動作はノロいぞ!!
そんな蝦蟇にメロメロな私(どういう趣味?!)

そして大仕掛け
おんぼろ荒れ屋が倒壊。
え?! そんな壊れ方できるのか???
びっくりする壊れ方でした。

そう、さながらドリフのように。ドリフよりは上品な壊れ方でしたが。
それもそのはず。このセットを作ったのはドリフも手がけたところ。
ドリフ的効果を狙って発注したそうな。なんという凝り性!!

そして倒壊家屋から蝦蟇と光圀が宙乗りで登場
えええ?! 主役を差し置いてその組み合わせが宙乗りかいっ!
それに小劇場でも宙乗りできたのか!

いろいろ予想外な宙乗り横移動。
そして幕。

ちょ! どうした亀治郎の会?!

やや呆然としているとすっぽんから再び蝦蟇登場。
ありゃ? 光圀さん、蝦蟇に逃げられとるがな~。
しかも今度の蝦蟇はイボイボです。うひー。それはそれで気味が悪い~。

捕り手の力者が2人現われてイボ蛙と対決です。
狭い花道で大立ち回り!

やばい! 宙乗りもそうとうテンションあがりましたが、ここが最高潮!!

だって、イボ蛙から瀧夜叉ねえさんが登場しましたよ!
いろいろ着込んでいる傾城と比べると身軽になってほっそりしてみえます。
身軽になって元気いっぱい。
力者たちを足場にして決めポーズ!
…あれ、ちょっと力者さんがグラつきました。
苦笑いの瀧夜叉ねえさん。
怖くはないのか? 絶叫系得意そうなねえさんです(笑)

力者を追っ払って花道を独り占め!
六方でひっこむのか?!
と思わせておいて
楚々と花道を歩く瀧夜叉ねえさんに拍手喝采で幕、でございました。


このあと千龝楽限定お楽しみがあったのはすでに言ったとおりです。
その様子はこちら 来年の亀治郎の会は…
こんな「大いなる依怙贔屓」を体感できるのなら
ファンクラブに入るのも一考の余地があるなと思わされたサービスでした。
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蝦蟇!

「亀治郎の会」 8日昼の部を観ました~

蝦蟇良かった、凄く良かった!
「着ぐるみのクセに表情があるって何事?!」と、私もメロメロです。

9日は歌舞伎座にいましたが、3階席はメチャメチャ揺れて怖かったです。勘三郎さんがアドリブで上手く笑いに包んでくれましたが。あれだけ揺れても役者は芝居を止めないんですね~。

sweetpeaさん

8日の昼の部でしたか~。

>蝦蟇良かった、凄く良かった!
良かったですよね?!
よかった~、蝦蟇にメロメロした人が私だけじゃなくって(笑)
なんか可愛いんですよね~。
つぶらな瞳がそう思わせるのでしょうか?

9日は歌舞伎座に?!
それは恐ろしい~。しかも3階席では恐怖も倍増でしょう…!
さすが勘三郎さん! アドリブありましたか。
それは瀧夜叉姫では無理でした。シリアスな場面でしたから。
あんなに揺れても動じない役者さんが凄いですよね!
プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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