2009年7月の歌舞伎座 昼の部

観劇:2009年7月20日(3階11列目)
会場:歌舞伎座

夜の部を観に行った先週は猿弥さんが不在で淋しい思いをしたのですが
復活しておりました!!
でも後半の『海神別荘』のみの出演でした。
ええ~? 『五重塔』に出ていそうだったのに…(思い込み)


五重塔(ごじゅうのとう)

うわ…間違えた~。
五重塔を壊す話だと思っていたら建てる話だった…
真逆じゃん!!
あれだ。ミシマの『金閣寺』とごっちゃになっていたんだ(苦笑)

谷中感応寺で五重塔建立の話に得意先の大工・源太獅童)を差し置いて
兄弟弟子の弟分・十兵衛勘太郎)が
なんども為右衛門寿猿)たちに門前払いをくらいながらも諦めず
ついに忍び込んで「自分に任せてほしい」と
住職の朗円上人市蔵)に直訴。

十兵衛と、その場に居合わせた源太は朗円に
五重塔建立の仕事はふたりで相談をした上で答えを出すように」と諭され…

ううむ。なんて口下手で不器用な十兵衛!
五重塔にかける思いは並々ならぬものがあるのに
それをうまく口にできないもどかしさ!
源太が歩み寄って「協力して建てよう」と言っているのに肯きません。

…正直、私も源太と力を合わせるのが一番いいと思いました。
だって、十兵衛と違って源太は人付き合い上手そうだし
この件に関してすでに予定も立てて計画的に行動しているんだもの。
専門馬鹿な十兵衛には無いものを持っている人なんですよ。
そして源太にはない天才的な技術とセンスを持っている十兵衛。
二人がお互い補い合えばそれでいいのに~。

結局、十兵衛が意固地なため交渉は決裂。
朗円の指示を仰ぐことに。
それによって十兵衛が指揮を執ることになり
口下手と人を遣うことに慣れなため、職人連中に愛想を尽かされてしまい
さらに源太の弟子・清吉巳之助)が大暴走。

そんなこんなで暗礁に乗り上げたかに見えた五重塔建立。
けど、いつのまにか結構出来上がっていて
しかも嵐にも耐えられる頑丈建設。
やるな、十兵衛。

つうか、職人たちとは和解したのか?
それに源太といつから協力するようになったのさ?!
肝心なところか端折られている気がしてならない…

これは十兵衛と源太、同じ志のライバルが協力する話なのか?
だとしたら好みのはずなんだけど…
ちょ~っとツボが違うなぁ。
なんだか唐突な大団円でビックリしました。
いい話なんだけどな~。惜しい。もっとじっくり見せて欲しかった。

さて、あらすじに組み込めませんでしたが
源太の女房にお吉吉弥
十兵衛の女房にお浪春猿)がいます。

お吉さんはけっこう勝ち気。
十兵衛にイヤミのひとつも言ってやろうと押しかけてきた人です。
気配りの人・源太とは対照的(笑)

お浪は…よくしゃべります(爆)
十兵衛の無口を補って尚、あまりあるくらいの勢いです。
なにしろ「ちょっとアンタ黙ってて」って言われちゃいますからね!


海神別荘(かいじんべっそう)

これは、摩訶不思議な舞台でございました。
全然眠くならないのに
ちっとも頭に入らない!
という驚きの結果!!
脳みその表面をつるつると滑ってしまうような…(苦笑)

数年前の鏡花祭でも拝見した演目。
その時の感想はこちら 夜叉ヶ池&海神別荘
はっきり言って前回のほうがマジメに観ています、ワタクシ。

今回特筆すべきは公子海老蔵)の愛が伝わってきたこと!
なんつーか、これはアタリ役って言っていいのかな?
海老蔵さん以外では想像できん!

アホで大雑把でワガママな公子
ページをめくる人の知識が文字になって現れる本を手に取り
白紙のままなのを「恥じ入るね」と爽やかに言い切る公子
地上のスゴロクを侍女たちと興じ、即飽きる公子
めそめそ泣く美女玉三郎)を慰めることなく「泣くな」と一刀両断する公子。

気ままな感じがイイです。
でも美女に対して慈愛の眼差しが見え隠れ(…気のせい?)。
地上に戻って私の姿を見てもらいたい!
と、説得を無視してワガママを言う美女を
押さえつけることなく聞いてあげたのは愛だと思います!

さて、美女の「美しさは他人に認められてこそ」的な発言。
「親に知っていて欲しい」というのは人間である美女の未練だと思いますが
「美しさ」はともかく「他人に認められ」たい欲求は分かる気がします。

最近読んだ本に立て続けに
“生きる意味”“死ぬとは”などを語られたので
ちょいと考えてしまいました。

とある本には
人間なんていなくてもいい存在で
仕事に打ち込むのは自分が社会に必要とされていると思い込みたいから

と書かれ、他の本では
生きるとは愛あればこそ
みたいな結論に達し、また別の本では
人間は死ぬときは一人
でも死んだら思い出となって他の人の心に生き続ける

と、されていました。

どれも一理ある、のかな?
私はどれだろう…と考えたばかりだったので
美女の行動にも前回よりは感情移入できました。

でも美女の豹変にはついていけません。
うーん。
私には優しいと感じた包容力(?)では美女には物足りないのかな?
殺意を持った凛々しい表情に惹かれたようなので
美女は意外とえむな人なのかもしれません(暴言)

二人以外の登場人物に
公子に仕えるしっかり者の女房笑三郎
共にステキな髪形をしている博士(門之助)と沖の僧都(猿弥)など。

三人とも前回の記憶がないのですが
意外としゃべります(笑)
こんなにセリフがあったのに憶えていない私って…っ!
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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