2008年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

2007.12.04 (Tue)

今週のアルスラーン

王都奪還・仮面兵団 ―アルスラーン戦記(7)(8)  カッパ・ノベルス 王都奪還・仮面兵団 ―アルスラーン戦記(7)(8) カッパ・ノベルス
田中 芳樹 (2003/11/28)
光文社

この商品の詳細を見る



シリーズ第7巻。そして第一部完結。
といっても徳間版では次の巻と同時収録なんですね。


★ 以下、ネタバレ
どんどん長くなるなぁ。


王都奪還

早々にルシタニア軍は壊滅。
王弟ギスカールと将軍モンフェラートは自分たちが逃れるのが精一杯。
王都エクバターナには憐れな王・イノケンティス7世がいるばかり。

さて、その王都を誰が奪還するのか。
ギスカールの思惑としてはバルスが
ラゴラ・ヒルメス・アルスラーンの三つ巴で自滅すれば一番だということですが
はたしてそううまく行くのでしょうか?

まずはヒルメスが王都エクバターナに到着。
む。王都奪還=ヒルメスなの?

しかし、実は貧乏クジ。
金目のものはあらかたギスカールによって持ち出され、食糧もロクにないし
水路はボダンにぶっ壊されたまま
おまけに空気の読めないイノケンティス7世に神経逆なでされる。
パルスの王・ラゴラが狙っているので戦いの準備をしなきゃいけないのに
エクバターナの市民のことも考えないといけない。
さあ大変。

ふふふ。ギスカールの罠にまんまと嵌まったヒルメスなのです。
この場合はギスカールの味方をする私。

そのギスカールといえばアトロパテネで軍を再編し、戦う構え。
人数だけは豊富なルシタニア軍。
数に物を言わせて勝利したいギスカール。

しかしそれに対するはチーム・アルスラーン。
人数は少ないけど人材には事欠かない陣営でございます。
特に団結力はピカイチ。
さっそくナルサスの読み勝ち&ダリューンを始めとする戦士の活躍で勝利は濃厚。

わはははっ! ザマをみろギスカール!
この場合、ギスカールは敵です。ひじょうにゲンキンな私なのです。

しかし、しかしですよ。
ダリューンに狙われたギスカールを目の前に「あわわ」と、にわかに慌ててしまう。
死んじゃ駄目だ。死ぬのはイカーン!
だけど、討ち漏らすダリューンなんて見たくない。ぐぬぬ。

と逡巡している間にギスカールに新たなるピンチが!
横からギーヴ登場です。

逃げて! 超逃げて! ギスカール!! と、私が内心絶叫していると

「お逃げあそばせ、王弟殿下」

おお、我が心の代弁者よ! 誰だね、キミは?
お、キミはギスカールの最後の有能部下・モンフェラート将軍ではないですか。

そのまま、モンフェラートvsギーヴです。
うう〜ん。
ギスカールのためにはモンフェラートは欠かせない人材なんだけどなんて考える間もなく
わあ! ギーヴがピンチ!!

切り傷だって許さんっ! ギーヴやっちまいな!!

うむ。やっぱり私はパルスの味方です。
正確にはチーム・アルスラーンの味方。
アルスラーンを支持する人を傷つけるのは許せんっ!

ギーヴがめでたくモンフェラートの首級を獲り
ついでにギスカールが持ち出したパルスの財宝も獲り返し大手柄を立てていた頃
ギスカールが逃げる覚悟を決め、身軽になって逃走中。
その兜へ上空からドカンと何かが激突。
驚いたギスカールはそのまま落馬。

「お手柄だな、死告天使」

そこに現れたのは黒衣の騎士・ダリューンです。
そうか。アズライールが体当たり(?!)したのか。
自分の役割をきちんと把握している賢い鷹さんです。
そんなわけで捕らわれの身となってアルスラーンと対面するギスカール。
果たしてギスカールの運命は?!

「あなたを殺しはしません。マルヤムへ行くといい」

わぁぁ。さすがアルスラーン。敵の総大将でもむやみに殺したりしない優しさ。
と、うっとりしているとナルサスの冷酷な言葉が。

「マルヤムへ行ってボダン大主教と派手に噛み合ってくれ」

うがっ そういうことですか。
たしかにボダンは鬱陶しいです。それをギスカールに退治してもらおうという作戦。
相変わらずナルサスはいけずだ。

それを聞いたギスカールがなんとも嫌な顔をします。
あああ、あんなキ○ガイ相手にするの嫌だよね。わかる、わかるよ!
でもさ、ここは前向きに考えようよ!
死んでもおかしくない状況だったのにやり直すチャンスができたんだよ。
一国の主で当然な才覚を持ったギスカールがその才能を示すチャンスだ。
しかも、ボダン退治という絶好の見せ場が約束されているんだよ!
私は上り詰めるギスカールが見たいよ!!

という心の叫びは聞こえなかったと思いますが、ともかくギスカールは
馬と水と食糧を与えられて解放されました。
がんばれ、ギスカール。君の未来はきっと明るいよ!

以下、長すぎるので隠します。

【More・・・】

さて、ヒルメスです。
エクバターナ市民の不満は爆発寸前。ルシタニアから解放されても不便なままだもの。
このヒト、あんまり統治の才能はないみたいです。
ま、自分を“正統な王”と信じて動いているだけだもんね。
別に理想の国家があるわけじゃないし。そこがイカンのだよ、ヒルメス君。

そこへ現在の本物の国王・ラゴラ参上。
爆弾発言でヒルメスのアイデンティティは崩壊です。ラゴラはいじめっこだ。
辛うじて“カイ・ホスローの末裔”っていう逃げ道は残りましたけど
潔癖症のヒルメスには大打撃。別に同情はしませんけど。

一方、アルスラーンもじっとしていません。
ラゴラに会いにパルス軍の元へ。
トゥースやイスファーンの協力もあり、無事にキシュワードと再会を果たします。
んもー、アルスラーンたら部下に愛されてるんだから

あいにくラゴラはヒルメスをイヂメにエクバターナへ行っていて不在です。
母上・タハミーネと会話することに。
そこでついに出生の秘密が暴露されます。
が、ヒルメスと違ってそれほど動揺をみせず、次なる目標に向かって出発します。

デマヴァント山に行き、カイ・ホスローの宝剣を手に入れる!

そうか、この宝剣があれば“血”は関係なく正統性を示せるもんね。
私はアルスラーンが王家と関係なくてもまったく気にしないけど
パルス国民をてばやく納得させるにはいいアイテムだ。

“白鬼”になっちゃったドン・リカルドによって
蛇王・ザッハークが復活しつつあると知らされても怯みません。
うーむ、この物語のすごいところは
ほんの300年前に両肩から蛇が生えた王がいたってことだよなー。
それ、もう人間じゃないし。なんなの、蛇王って。

宝剣にヒルメスが見事に拒否られたのは記憶に新しい。
果たして我らがアルスラーンはどうやって手に入れるのでしょうか?!

うはー。さすがアルスラーン。超正攻法! 真正面からです!
誠意を尽くして語りかけます。
そんなかわいいことされたらカイ・ホスローだってメロメロですよ。
そんなわけで無事入手。

宝剣背負って(宝剣はデカイのです)王都エクバターナへ!
そこでは侘びしい戴冠式が行われていました。
引っ込みがつかないヒルメスの横暴です。
参加者も少ない盛り上がりに欠ける戴冠式。
あ、ラゴラはすでに自軍に戻っています。
景気づけにルシタニアのイノケンティス王を血祭りに上げようとしていた、その時

「ちょーっと、待ったぁ!!」

間に合いました。アルスラーン一行です。
アルスラーンの背中に括りつけられている見覚えのある宝剣を目にしたヒルメス

「なんで、貴様が持っている?!」

キレました。そりゃそうだ。
自分が袖にされた宝剣を
自分より格下だと侮っていたアルスラーンが手に入れてるんだもん。
「なんで」って口説き落としたからだよ。ヒルメスにはできない芸当だ。

「一騎打ちだー」と喚くヒルメスに宝剣で立ち向かうアルスラーン。
つか宝剣に敵うわけないじゃんね。ばかじゃん、ヒルメス。
蛇王とやらを封印していた実力の持ち主ですよ、この宝剣。なめんなって話ですよ。

そこへラゴラ登場。
ああもう、次から次へと!
ちなみに城の外ではアルスラーンからの食糧や水が市民に振る舞われています。
すでに市民のヒーロー・王太子アルスラーン。

宝剣に阻まれて呆然としているヒルメス、宝剣を持つアルスラーン
それを見たラゴラ、何を思ったか

「孝行息子よ、父親のために宝剣を持ってきてくれたのか。それに免じて勘当は解こう」

最大のアホがこの場面で誕生
なんでじゃ。んなわけないじゃろ(呆)
これを手に入れるためにどれだけ苦労したかわかっていて言ってんの?!
だいたいカイ・ホスローはアルスラーンだから宝剣を委ねたんだよ!
ほかの誰にもその権利はないの!
渡したらカイ・ホスローがお怒りあそばしますよ。

もちろんアルスラーンはそれを解っています。
きっぱり拒絶します。
それに対し、ラゴラが恫喝。

「血迷ったか、コゾウ!」

それはオマエだー!!
おそらくあの場面にいたアルスラーン陣営のみんながそう思ったでしょう。
なにを考えているんでしょうね、この国王。
血の繋がりのないアルスラーンを王太子にしたのは
呪われたパルスの王家を絶やそうとしていたからだと思っていたのですが
そういうつもりはなかったのか??
じゃー、なんでアルスラーンを選んだの?

このわからんちんの親父の始末に困っていると
いろんな意味でフリーなイノケンティス王が動きはじめました。
ノーマークです。誰もが存在を忘れていました。
後ろから“異教徒の国王”を羽交い締めにし「神の元へ」といいながら
窓へ向かって突進です。
さすがのラゴラもこの火事場の馬鹿力には抵抗できず、共に落下。南無〜。

わあ、すごい
これでアルスラーンが王になる障害が取り除かれました。
これにて第一部、完。
第二部では王さまになったアルスラーンがいい国を作りあげる様子が
語られることでしょう。


 その他

タハミーネはどっかに行きました。
ヒルメスとイリーナも手に手をとってどっかに行きました。
ザンデは残った(というか置いてきた)そうですが、追っかけて行きそうだな。
エステルはルシタニアに帰りました。イノケンティスの遺骨と“白鬼”を連れて。
薄倖の武将・サームは宝剣を守ろうとして蛇に生気を取られて死亡。
蛇は宝剣を使ってアルスラーンが退治。蛇に有効なのは宝剣だけなのか?
蛇王復活は3年後らしいです。
トゥラーンのインテリシュは蛇に化けて退治された“尊師”の器になるらしい。
ラゴラも蛇王復活の器に使われるらしい。

まだまだ問題は山積みです。
あ、そうそう楽しみなことも。
アルスラーン配下の十六翼将、最後の一人は誰なのか?!
というのが気になります。
EDIT  |  18:21  |  読書2007  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP |