これも2.5次元に含まれるのか:舞台 女海賊ビアンカ

未だ完結していない長編少女マンガ『ガラスの仮面』
主人公北島マヤが劇中劇で演じる『女海賊ビアンカ』を舞台化。

今回は再演だそうですが、初演は観ていません。

いやだって知っているひと出てなかったし…
当時はまだ2.5次元にハマってなかったし…

今回もどうしようかな~と思っていたんですが
とあるチケットサイトでお安くなっていたので
これは行けということか!
とポチリ。

座席は当日のお楽しみでしたが
12列目の下手よりのセンターだったので
思ったより悪くなかったです。


美内すずえ×ガラスの仮面劇場「女海賊ビアンカ

観劇:2015年9月11日(12列下手よりセンター)
劇場:AiiA 2.5 Theater Tokyo
原作・脚本:美内すずえ
演出・上演台本:児玉明子

ビアンカ・カスターニ:唯月ふうか
シルバー:根本正勝
ロレンツォ:神永圭佑
アルベルト:原嶋元久
レオノーラ(ビアンカの伯母):大沢逸美
カスターニ公爵(ビアンカの父):三田村賢二
マリエッラ(ビアンカの乳母):美郷真也
ジュリオ(ビアンカの弟):小西成弥
キャプテンキッド:市山貴章
ビセンテ:藤田玲
ジェノバの大使:吉岡佑
マホメット(海賊):寺山武志
アリ(海賊):高橋里央
バルバロス(海賊):北村毅
ウッズ(海賊):堀部佑介
ビアンカの侍女:替地桃子
ビアンカの侍女:山田美緒
ルチア(ロレンツォの姉):佐々木もよこ

大岩主弥、山口侑佑、田中大地、高士幸也、成富健太
中山フラビオ一秋、伊藤慧、廣瀬湧也、福島悠介、及川崇治
明日香、新橋和、太田ふみ、奈良里美、大崎朱音、高木真緒、
山崎涼子、榊原萌



観るまでミュージカルなのかストプレなのかもわからなかった。
どこにもミュージカルって書いてないんだよね。
けど私が知っている役者さん(2人)は歌えるひとだったから
歌ってもおかしくないなー、とぼんやり考えながら着席。

初っ端から歌いました!
ミュージカルでしたよ!!
そして登場人物多い!!


原作ではマヤの一人芝居だったからなー。
こんなにキャラが多いとは思わなかった。
マヤこれ全部演じ分けたの?
いや、もっと少ないんだよね?
もう原作読んだのだいぶ前だから忘れちゃったよ。

覚えているのは
裁判風の場面から始まるってことと
「触れるな!」で場面が一気に転換したことと
弟と剣の稽古をして負かしていたことと
「ギィィ」って跳び箱の船に乗っていたことくらいだ。

あと結構身分が高かったはずなんだけど
なんでか性別を偽って海賊になったってことか。

肝心なことを全く覚えていなかった(笑)

舞台によると海賊になったのは陰謀に巻き込まれたから。
伯母さんが野心家で
ビアンカのお家であるカスターニ家を乗っ取ろうと画策していたんですね。

ビアンカロレンツォの政略結婚を破談にして
そのゴタゴタに乗じて、という狙いだったらしい。
そのためスペインと手を組むという浅はかさ。
そんなことして乗っ取ってもスペインに利用されて終わりじゃね?
そもそも世襲制なのか? 伯母さんに相続の権利あるのか?

ビセンテは伯母さんと手を組んだスペイン人。
アルベルトはスペインで育てられた優秀なスパイみたいな存在で
ビセンテの秘蔵っ子。
アルベルトを護衛としてビアンカのそばに置いて
ロレンツォの姉・ルチア
「あの二人アヤシイ」と吹き込んで疑惑を植え付ける作戦。

ルチアを利用して破談にさせるのかと思ったら
その夜、ビセンテがルチアを暗殺。
その罪をアルベルトとの噂を弁解するために
現場に来たビアンカに着せるという大技。

え?! そこまでしなくても…

第一発見者になったビアンカが犯人だと思った父親が
なぜかルチアの侍女を殺害。
館に火をかけてルチアごと燃やすからビアンカには「逃げろ」と言う。

ハ??? なんでそうなる?!

「やってない」って言っている娘を信じてやれよ~。
それに公爵さまなんだから
ほかの誰かに罪を被せるのくらい朝飯前なんじゃないの?
なんでそんな突拍子もない行動になるんだ?
よくわからない(悩)

けどお話は進みます。

逃げることになったビアンカ
正体を隠すためアルベルトの弟として逃亡することに。

アルベルトはマシーンみたいに生きることを教育されたらしいですが
何故かビアンカに親身になってくれるんですよ。
あっという間にビセンテと故国を裏切る秘蔵っ子。

どうもアルベルトに説明をしないでビセンテが行動したことが
ネックだったようですが
それ以外にもビアンカに惹かれはじめていたかららしい。
けどちょっとここらへん唐突だった気がします。
いつビアンカにフォーリンラブったのか教えてほしい!
なにか具体的なエピソード欲しかった。

観ているうちに原作で逃亡中
ビアンカを守り続けていた男がいたってのは思い出した。
それがアルベルトか~。
そういや「兄さん」って呼んでいた気がする。

アルベルト(原嶋元久)がカッコよくてたまらなかった(笑)
顔がクック〇ゥのCMに出ている女の子に似ていて
はじめましてなのに見覚えがあるような錯覚に。
無口で表情の変化が乏しい役だったんですが
なんか切ない表情が良くてね~。
設定が切ないからツボだったのもあってお気に入りでした。

ビセンテ役は黒執事で見かけた藤田玲さん。
全然違う!
黒執事ではぶっ飛んだ役だったのに(なにしろドルイット子爵)
今回は渋めで甘め。そして怪しげ。
この役はもっと可能性があったと思うんだけどな~。
伯母さんの裏をかいて裏切るとかもう一波乱あればよかったのに。
もっと見せ場が欲しかった。もったいない!

このふたりのラストシーンも「なんでそうなる?!」と唐突で…
ビセンテはともかくアルベルトは諦めよすぎ。
アルベルトはほんと報われないキャラで可哀そうだった。

ビアンカがモロ少女マンガのヒロインキャラで
とにかく鈍いんですよ!
いや、それでこそヒロイン! と喝采を送りたくなるキャラなんですが
おかげでアルベルトが不憫だからな~。

婚約者の王子様タイプのロレンツォに夢中なのはいいとして
あんだけ尽くしてくれたアルベルトの気持ちに気づかないとかさ~。
自分に尽くすのは当然と受け止めたってこと?
こんなとこだけ貴族気質?

逃亡生活の最中
窮地に陥ったロレンツォ(とジェノバの大使)を
海賊一味を説得して正体を隠して助けたりもするんです。
それで終わるのかと思ったら

まさかのダンスパーティ!

隠れる気あるのか?!
いやでもなにかイベントが起こらないと盛り上がらない!!


アルベルトからプレゼントされたドレスで舞踏会に参加。
もちろん正体は隠して。
暢気なロレンツォはビアンカに気づきません。
それどころか
「君は初恋のひとに似ている」という告白付き!

ロレンツォは
政略結婚だからビアンカには思い入れはないのかな?
と思っていたら違っていました。
キミも初恋だったのかー。
見事な王子様キャラで誰に対してもあれくらいのことはしそうだったから
誤解していた。ごめんロレンツォ。

でもこのときロレンツォはすでに別のひとと結婚していたのでした…
7年も経っていたらそらそうだよね。
跡取り息子だもんね。

「焼け跡からビアンカの遺体はみつからなかった」というのも意外でした。
パパ公爵が殺した侍女をビアンカに見立てて偽装したわけじゃないのか。
ツメが甘いな。

ロレンツォの存在も、いたなー婚約者ーという程度には思い出しました。
けど最後まで思い出せなかったのがシルバー。

シルバーはロレンツォの腹違いの兄で
跡取り(ロレンツォ)が生まれたことで殺されそうになり
逃亡の末、海賊になり
ビアンカが女の子だってことに気づきながら黙っているとか
なんてオイシイポジション!
いたのかほんとに?! 原作を読み返したい!!

シルバー(根本正勝)のひとはなんとなく
内野聖陽さんや長谷川博己さんを連想させるタイプでソワソワしました(笑)
口調というか声色というか、呼吸そのものが似ているのか…
なんだろう文学座のにおいがするんだろうか??
でも文学座とは関係がないようだ。

このシルバーも「実はビアンカへ秘めた思いを抱いていた」という展開だから
もうどこの乙女ゲーかと思いましたよ!
これも唐突なんだよなー。
ビアンカの正体に気づいたのはわかったけど
いつ、そしてどこに惚れたのさ?!
「この俺が少年に?!」と速水真澄風に悩んだら面白かったのに。
もしくは性別がバレそうになったビアンカを助けるとかさー
そういうエピソードがあったら違ったと思うんだけどなー。

この3人ならアルベルトが一番いいけどな、私は。
なのにこの舞台はシルバーエンドでした。
残念だよ、非常に残念だよ。

アルベルトが用意したと思われたドレス
実はシルバーがアルベルトを通してビアンカに渡したというのが
後にわかるんですが
これを聞いてますますアルベルトが不憫だと思ったのは
私だけではないと思います。

それにどんな顔してアルベルトに渡したんだろ?
渡されたアルベルトも「オマエ知っとったんかーい!」と
ビックリしたんじゃないだろうか。

このあたり
実はお互いビアンカの正体を通じて協力し合っていたとか
エピソードがあったらオモシロかったのに。

お互い恋敵だってことは気づくだろうから
牽制しあって、でも協力し合って。
そんな場面があったら楽しかったのに!

やっぱビアンカの正体バレそうになるエピソードがあれば
盛り上がりもできるし人間関係に広がりが出たと思う。オシイなー。
このあたりは有り余る妄想力で補えということか。

あと弟のジュリオはなぜあの状況で姉だと信じなかったのか。

伯母の差し金で海賊船に乗り込んできたんだけど
そこで会ったビアンカの言葉を信じなかったんだよなー。
7年前覚えてないくらい幼かったの?
それに伯母の陰謀でスペインに命を狙われたところを
シルバーに庇われて助かっているのにそれも無視ってのも解せぬ。
尽くされるのが当然と考える貴族キャラ発動?
父と伯母にどう聞かされてきたのかわからないから
ジュリオのキャラがよくわからなかった。

よくわからないと言えばジェノバの大使。
てっきり助けに来たんだと思ったら
捕縛と裁判って…ずいぶん見事な恩を仇で返す行動。
あのとき助けてもらった海賊のこと忘れちゃったの?
スペインは敵じゃないの?
敵国のスペインより海賊退治のほうが優先なの?

どうやらビアンカとシルバーが逃げおおせたようだから
結果的には助けたことになっているのかもしれないけど
その前に拷問されたり処刑されたりしている海賊もいるよね?
あのとき大使たちを助けたのは海賊全員だよ?
ビアンカとシルバー以外も助けるべきだよね?
素直にあのときスペインを追い払ってくれればよかったのに!

こんな結末ならあのとき
大使は同乗していなかった、ということにしといたほうが
まだ納得できる。

ちょいちょいモヤッとする脚本でした。
2時間ちょっとの上演で休憩あるのも「?」だったし。
休憩入れるならもっとエピソード足してくれれば良かったのに。

でもまあビアンカをめぐる男子キャラがみんなレベル高くて満足。
むりやりガラかめキャラに直すと
キラキラ王子様・里見某タイプ(ごめん名前忘れた)
報われない桜小路優タイプ
本心を隠して見守る速水真澄タイプ
三者三様キャラが揃っていて見ごたえありました。

あ、でも名乗ってほしかった!
誰が誰なのか、すぐに役名がわからないことが多くて…

冒頭の語り手と
シルバーの最初の登場は正体不明でいいよ。
それ以外はこの人はなんていう名前だってことを
明確にしてほしかった。

もちろん役名がわからなくても話にはついていけます。
このキャラはどんな立場でどんなひとかってことは
伝わります。
しばらく見ていれば役名も察することができます。

けど私は役者を覚えたいんだー!!!

そのために予めキャラ名と役者名把握して行ったのに
どれがどのひとか分かりにくいんだもん。
本人が名乗らなくても役名で話しかけたりしてほしかった。

この舞台は若手中心で私が観たことあったのは
ビアンカ役をデスミュのミサミサ
ビセンテ役を黒執事のドルイット
のふたりだけだったので
他の役者さんは知らないひとがほとんどだったのだ。
後にほかで観ている役者さんがいたことが発覚(苦笑)

大沢逸美さんも知っていると思っていたんだけど知らなかった。
調べたら私が見ていない作品に出演していて見たことなかった。
名前だけ知っていたのか~。

キチンと名乗った下っ端海賊たちはいい子!
けど1回畳みかけるように名乗っただけだから覚えきれず無念っ!
アリ高橋里央)だけは把握できた。
役名が短くて覚えやすかったのと
童顔に髭を生やしてラブリーだったのでチェックしていたから。
アクションも良くていい感じだった!

演出は工夫があっておもしろかったです。

舞台がシンプルで地味…と思ったんですが
あれ、体育倉庫を意識しているんですね?!
原作のあの倉庫の感じに似てる!
さすがに跳び箱や吊り輪とかはなかったですが(笑)

最初ビアンカが親の言いなりになっている場面で
人形みたいにカクカク動いて
周りのひとに操られている様子は
あれ? 私は石の微笑を観に来たんだったか??
と混乱した(笑)
たしかマヤが人形の役をやったのはこんなタイトル。

ダンスも随所に織り込まれていて
みんな動きのいい役者さんだったので楽しかったです。

黒いドレスなのに白いロングの手袋ってどうよ?
と思った場面にも見事な演出がされてビックリ。
ブラックライトで光らせるとか思いもつかないよ!
でもちょっと苦手でした。
あの長いのが蛇とか蜘蛛の足を連想してしまって…
なめらかな動きで見事だったんですけどゾワゾワしてしまった。

「ギィィ」の船の場面は影絵でした!
あれはおもしろかったな~。
ほかにもシルエットを効果的に使っていて印象的でした。
原作でもマヤがシルエットで男のひとを表現していたし。
映像に頼る演出も増えているのでなんか嬉しかった。

けど、なんか流れがブツブツ途切れる印象があるんだよなー。
こういう感想、最近ほかにも感じたなー。
と考えたら『NARUTO』でした。
あれも奇抜な演出が盛り込まれてつながりが希薄だと思ったんだ。

あれ? 演出家同じじゃん!
そりゃー、同じ印象だよな(笑)
こういう作風なんだろうな。
芝居よりショーの演出を得意にしてそうなひとだ。

そういや『NARUTO』と同じ舞台セット使っていたなあ。
似てるなーと思ったのは実際同じだったのか。
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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