そんなの考えたことなかった:昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか(大塚ひかり)

タイトルが気になって読んでみた。

そんなにお爺さんとお婆さん主役の昔話って多いかな?
パッと思いつくのって

舌切り雀とか
姥捨て山とか
瘤取りじいさんとか
笠地蔵とか
花咲かじいさんくらいか?

まあ、多い、のかな~?



昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか(大塚ひかり)

ん? 『かぐや姫』や『桃太郎』や『一寸法師』も
お爺さんとお婆さんが主役とカウントするのか?!

確かに
むかしむかしお爺さんとお婆さんが~
で始まるけど
主役とは違うんじゃないのかな?
私は今までかぐや姫や桃太郎や一寸法師が主役だと思っていたんだけど。

確かにお父さんとお母さんだったら
かぐや姫も桃太郎も話が成立しないのか?
竹や桃から生まれた子供を育てるという設定に無理がでてくるか~。
いや、お爺さんとお婆さんだってその設定には無理があるけど(笑)

しかしこの本、老人について延々と語るんですよ。
そりゃあそれが主題だからしかたないけど
だんだん気分が黄昏るような…

社会的弱者ゆえに主役になる
さらに
老いたゆえに恥や柵から解き放たれキャラが自由になる
というわけで便利だったから主役にされているという解釈。

弱き者が大逆転をおさめる話は今も昔も大人気なんですね。

言っちゃいけないことを言っても
もうボケちゃってるから、と許してもらえる立場を利用して
物語を大きく展開させる重要なキャラにもなっている
という話はおもしろかったです。

金と健康があれば幸せになれるというのは
昔も変わらないのか。

足手まといになると途端に弱者に転落するキビシイ現実。
老人の自殺は独居より同居のほうが率が高いそうな。
家族といるほうが孤独を強く感じるのか。カナシイ話だ。

ところで私は姥捨て山の話が好きです。
って言うと「え?!」と思われそうですが
この話にはいくつかパターンがあって

孝行息子が捨てに行ったと見せかけて
実は匿って知恵を借りていた

という話がすごく好きなんです。
領主の命令で捨てさせられ
領主の無理難題を捨てさせた老人の知恵で躱すというのが痛快。
権力に自然体で立ち向かうのがステキだ!

あと若返る水を飲み過ぎて赤ん坊になってしまうという話が好き。

なんでだろうか。
若返りの願望があるんだろうか。
いや今ならその願望もわかるけど
こういう昔話をむさぼり読んでいた小学生のころから
好きだったってのがよくわからん。

なにごともやり過ぎは良くないという
滑稽な話がおもしろかったんだろうか。


同じく大塚ひかりさんの著作に
本当はひどかった昔の日本』というのもありまして
それもちょっと前に読んだんですが
こっちのほうがバラエティに富んでいておもしろかったです。

姥捨てに加え、子殺し・人身売買・ブラック企業・貧困ビジネス…

ウンザリするような話を延々とされるんですが(笑)
老人以外のネタが満載なので退屈はしません。
が、どん底の話ばかりなので楽しくはないです。
鬱々とした気がするのは否めません。

まー、「昔は良かった」っていう幻想が打ち砕かれること請け合い。

けど昔がパラダイスだったら現在の立つ瀬がないので
幻想でよかったかな、と思わなくもない(苦笑)


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まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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