博雅はよい漢だ:新作歌舞伎 陰陽師

先日 予習をした新作歌舞伎『陰陽師』 を観てまいりました。

けっこう変えていました。
そしてわかりやすくなっていました。

これ、予習しなくても十分楽しめたと思う…

ま、単に読みたかったら読んだんですけど。


新開場記念 新作歌舞伎 陰陽師(おんみょうじ) 滝夜叉姫

観劇:2013年9月14日
会場:歌舞伎座

今回はテーマ曲をCDにして販売する力の入れよう。
冒頭、さっそくその曲がかかります。
…でも幕が開きません。
想像以上に待たされます。びっくりしました。

幕が開くとさっそく安倍晴明染五郎)と源博雅勘九郎)が登場!
原作にあった百鬼夜行に遇うんですが

え、博雅といっしょ?!
つか、大人のときに?!


更にそこで滝夜叉姫菊之助)とも逢っちゃうんですよ。

え、もう?!
つか、博雅とフラグが立っていませんか??


と、こんな感じでのっけから度肝を抜かれました。
それに物語が時系列になって展開するので
原作よりわかりやすい。

第1幕は平将門海老蔵)と
朝廷側の平貞盛市蔵)や小野好古團蔵)との戦いがメイン。

俵藤太松緑)の冒険も描かれます。
ここは前半最大の山場です(え?)
巨大ムカデが見事に舞台に再現されています(笑)
大蛇の精新悟)に感謝されて黄金丸ゲット。

第1幕が一番派手だったかな~。
立ち回り多いし。
あまりにも陰陽師関係ない展開で、第1幕終わった瞬間

晴明でてこないなー

と口にしてしまいました。
いやだって、ほんとに出番少なかったんだよ。

けど第2幕からはたっぷりと。
博雅とのやりとりもたっぷりと。
このふたりがじゃらじゃらしてくれないと『陰陽師』ぽくない(笑)

原作ではあくまでも対等なふたりですが
今回はどうなのかな? と気になりましたが…これが
意外なことに対等。

映画の萬斎さんと伊藤くん
ドラマのゴロちゃんと哲太に続いて観た
歌舞伎の染さんと勘九郎さんのコンビは
今までで一番好きかも。
いや、ほかのコンビもそれはそれで好きですけど。

ああ、あと原作が違いましたが
三上博史さんと保坂尚輝さんのコンビのドラマもありましたね。
けど! このドラマのポイントは
ピチピチ時代の山田孝之さんを視れたことだ!!

…脱線した。もとに戻す。

博雅をからかうのはそれが標準なんで当然なんですが
今回の晴明さんは博雅に甘えます。

笛を吹く博雅の背後でキツネとジャレてみたり
(博雅がまったく気がつかなかったのが博雅らしくてステキだった)
巻き込まれるけどいいのか? とクドいくらい確認したり。
あの確認は原作の

「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。


を変形させて取り入れたんだと解釈しているので嬉しかった。

キツネは大活躍でクライマックスでも登場。
わらわらと出てきたときは何事かと…
あれがああなるとは…(呆然)

今回、染さんの立ち回りがなかったのは残念でしたが
魑魅魍魎たちがわんさか出てきたのでヨシとする!
終始、照明が暗かったのでその全貌は明らかにならないのですが
不気味ながらどっか愛嬌がある黒い奴らでした。

それにしても原作にあった
ロマンス部分が全カットされていたのには驚いた。

桔梗の前七之助)と藤太
滝夜叉姫と平維時亀寿
どちらもなかったことになっていて寂しいことこの上ない。

雲居寺浄蔵権十郎)も原作ほどの重要性はなかったなぁ。
賀茂保憲亀三郎)の猫又に乗って登場もなくて残念至極。
興世王愛之助)は…まあ、やりたいことやっていました(笑)

蘆屋道満亀蔵)は面白かったですねー。
原作でもおかしなポジションなんですが
歌舞伎でも自由でした。

ラストの博雅の突然の告白(どうしてそれを今言うのか謎なのだ)
それに対する晴明のデレた対応に
微妙な空気になった会場

え、どうすんだこの空気?!

と思ったところに
道満のツッコミ(というかボヤキ)が炸裂して救われました。

花道のすっぽんに階段があるってことを教えてくれたのも道満でした。
とんとん降りて行ってビックリした。
巨大てふてふが登場した時もビックリ。
常にてふてふと一緒に登場する道満。
黒衣大活躍。

陰陽師なので立ち回りはなかったんですが(何度でもいう)
スモークもくもくたいたり
ボワッと眩しい炎が燃え上がったり
パシッと閃光炸裂したり
派手な演出が多かったのが嬉しかった。

あと晴明と博雅が仲良かったので大満足。
博雅の善良さがすべてを救う展開も良かった。
彼がいたから大団円!
博雅は得難い資質を持っているな! と改めて実感です。
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Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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