毛野がまさかの…:八犬伝

第1幕で力尽きた前回。
第1幕の感想はこちら みんなちょっとずつ莫迦

ここに至るまでもかなりの予想外展開でしたが
第2幕はもっと超展開。
この感想もさらにネタバレします。

が、私の記憶は早くも風化しつつあります。
捏造、妄想、カンチガイも交じっているかもしれません。
そんなときは
私が観たときはそうだったんだな、と思っていただけると助かります(笑)


そうだ、すっかり忘れていましたが、第1幕で
信乃と別れて引き返した荘助
なりゆきで蟇六亀篠の仇を討つために
エロ陣代・簸上宮六を斬っていたため公開処刑の危機。

ノリノリの軍木五倍二前田悟)によって執行されようとしていたその時
颯爽と現れる信乃・現八・毛野・大角・道節
さりげなく道節も仲間に入っています(笑)
どこで合流したの…? ま、いいか!

荘助を無事に助け出せたのはいいですが
信乃が傷を負い、それがもとで破傷風に!

療養していた先が小文吾辰巳智秋)の働く旅籠。
そこへ医者として乞われてやってきたのが丶大法師田辺誠一)。
これまで舞台には登場していたのに
単なるストーカーだった丶大。
ようやく役目が与えられた…っ!

旅籠には瀕死の幼子時代に小文吾に拾われた親兵衛太賀)もいます。
この子も…瀕死だったことで脳をちょっとやられちゃったの?
って感じのキャラで

破傷風は男女5合ずつの血を使えば治る

どこの吸血鬼の療法か?!
ドン引きするようなグロい治療方法を提案します。
五合って…死にますがな!

それを真に受ける浜路
信乃様を助けるためなら」とか言っています。
ちょっと待って!
せっかく助かったのに!!

それを聞いた荘助
止める間もなく浜路の首を掻っ切り、自らの首も切り

これで信乃さんを助けて…

えええ~。荘助っ!
ちょっとアンタ、なんなのその行動力!!

この物語の荘助は最初から信乃付きの下男なので
信乃に対する思い入れが強すぎる。
(原作では荘助は浜路付きの下男)

おかげで本復する信乃。
しかし、まさかの惨状に「めちゃくちゃだぁ~!」と。
そりゃそうだよな。
許嫁も仲間も血まみれでぶっ倒れているんだもん。

第1幕冒頭でも
信乃は血まみれの部屋で同じく叫びをあげて登場していた。
あの第一声がこの舞台の方向性を決めていたといっても過言ではない。

浜路はこと切れますが
荘助はなんとか命をとりとめ
ようやく八犬士勢ぞろい。

歌舞伎のように名乗りがありつつ
それよりは軽妙な紹介で
なんつーか、このあたりもこの舞台を象徴しているような軽さでした。
これは演出の河原さんの持ち味なんでしょうか?

揃ったところで丶大から
里見家と玉梓の因縁や
伏姫八房の物語が語られ
現在、里見家は当主が病に倒れ、後継ぎは死亡。

自分たちが持つ玉が伏姫が生み出したもので
里見家を救うことが“大義”だと聞かされ
その気になりやすい八犬士は

よーし、じゃあ、里見家を助けに行きますか!

と即実行。
全員そろっての移動は注目されちゃうから
少人数のグループで行動しましょう。
と、なんとなくで分かれた謎のコンビ結成。

だというのに、唐突に小文吾を色仕掛けで迫る毛野

どどどどどうしたのだ、毛野さん!
あなたはそんなナリ(女装)だけど、人一倍男らしい人ではないのか?!


原作では毛野を本当の女だと思った小文吾が告っちゃう
なんて展開もあったので

これは…もしかして、アリなのか?!

ヒヤヒヤするんですよ。
毛野役の倫也くんがまた綺麗だから妙に説得力があるし…

小文吾、その誘惑に負けんなー!!

ハラハラしながら見守っていると
え! 小文吾が刺された!!

え? え? え?! 誰に??

誰って、毛野しかいないんですけど。
いやだって、毛野は八犬士…
えええ~?!

まさかの毛野、裏切りキャラ設定!

毛野さん、幼少のころから苦労してきて
今でこそ女装して開き直っていますが
そうなるまで大変な目に合いながら生きてきたそうな。

…それは想像できますけど。

だからもう人間にはウンザリ。
獣の親玉・玉梓(タヌキの化け物)に味方して人間に復讐する!


とか言われちゃうのは悲しい。
毛野は原作では頭いい設定なんですよ。
“智”の玉の継承者ですから。
あ、だからこそ考えすぎて裏切っちゃったのか??

小文吾、あっさり死亡。

それだけではない。
バタバタと死んでいく八犬士たち。
そして蘇る玉梓

浜路の死体に取り憑いて復活です!

というわけで二階堂ふみさん二役。
悪役玉梓のほうがイキイキして見えました。
楽しそうだな(笑)

内田慈さんも亀篠・雛衣・伏姫と演じていて
やはり悪役の亀篠の印象が強い。

インパクト十分ってこともあるんですが
イキイキしていた印象。
悪役って楽しいんだろな~。

現八・大角も急襲され倒れ
親兵衛も…

私、親兵衛は何があっても殺されないんだと思っていたんです。
なんか、あのひと、原作でも特別だから。
今回も無垢な部分があるから生き残るんだろうと…

ここからもっとネタバレします。

 
 
しかし、聖なる親兵衛
まさかの告白をしてあっさり切られた(驚愕)

幼少時の瀕死というのは破傷風で
自分の過去から「男女5合の血」と言っていたわけだったのか。
瀕死の傷を負う前は

里見家の跡取り、伏姫の弟だったという衝撃の事実!!

里見の若様なの?!
どっからそんな設定が…(呆然)


これで半分が死亡してしまったのです。
なんてこったい!

ここから玉梓大活躍

自らが死者を使って蘇ることができるってことは
死者を操ることができるってことで…

ばったばったと殺された犬士は玉梓の手先として蘇る!

犬士vs犬士のアクションが展開!!
おおお! これは…

思ったよりテンション上がらない。

だってさー
操られて本意じゃない状態で戦っているのは悲しいよ。
ゾンビだから死なないし。
どうしたら解放されるの??

切なくなっていたところに信乃の攻撃が利いた

おお! さすが名刀・村雨!
…あれ? 信乃はいつの間に村雨取り戻したの??

弱点は痣だ! 痣を突けば死ぬぞ!!

あ、そうなの。刀の力じゃなかったのね。
じゃあ村雨はどこに?
つか、尻に痣のあるひとがいたはずだけど
尻を突くのか?!

はい。尻を突かれました。小文吾が(笑)

ふたたび死亡する現八・大角・親兵衛と小文吾。

残るは信乃と道節。
対峙するのは裏切りキャラの毛野。

いやー、まさかこんなに毛野が目立つとは!

八犬士の中で現八が一番好きなんですけど
毛野も好きなんです。
頭いいひとが好きですから、ワタシ。

いや、大角も道節も好きですけどね。

しかも演じているのが注目している俳優の一人・中村倫也さんです。
うふふ。
こりゃ楽しくって仕方ないな!
いっぱいしゃべって、いっぱい戦って
大変そうだったけどおかげで堪能。

来年1月の『フル・モンティ』も楽しみだ!
観る気満々だけど、チケット取れるのかな?

だけど、毛野を倒しておしまいってことはないよね?
玉梓は当然倒さなきゃいけないけど
もうひとひねりほしいところ。

当然、丶大が出てくるわけですよ。

もちろんこの人も玉梓の手下です。
わー、残念!
原作では伏姫の婚約者として
いつまでも伏姫への忠誠を貫き通す純情キャラなのに!

演じるのが田辺誠一さんですからねー。
これまた見事な敵なんです。
そういえばこの人、ドラマでは網干だったんだよなー。
敵役ばっかりだ。
本来、丶大は味方なんだけどね。

道節が意外な活躍。
津田寛治さんも好きな役者さんなので嬉しい!
道節って割とモブ扱いされがちなのに
この人だけが過去を過去として受け入れていていい役でした。

なにしろ妹が2度死んだのをちゃんと分析していましたからね。

道節の妹・浜路の姿をした玉梓を斬ったのは荘助でした。

すっかり忘れていましたが荘助がいたんでした。
5合の血を失って療養中に
なんだかヤな感じがするから」と脱走したまま遁走。
ようやく出てきたのがクライマックス!

お前はいろいろもってくなぁ

と信乃も呆れ顔。
なにせラスボス玉梓を派手に斬っての登場ですから。
しかも村雨を携えて

なんだよ! やっぱお前が持っていたのか!!

ようやく村雨を手にした信乃が丶大を成敗して幕。

かと思いきや、道節の恨み節。
あのとき浜路だけが死ぬように自分には手加減して斬ったんじゃ??
って疑惑です。

あー、結果的にはそう思えますけどそれはない、と思いますけど…

妹思いのお兄ちゃんとしては問いただしておきたいところ。
荘助は当然否定。
まあまあとなだめるのが信乃。

この信乃は過去に囚われない人ですから
未来について語りだします。

誰かに仕えるなんてもう古い!
これからは国を興すか!
3人いればなんでもできる!!


と、八犬伝なのに3人しか残らないまさかの結末なのに
意外に後味のいいラスト。
あれ? 信乃のポジティブがいい塩梅に作用している。
摩訶不思議!


原作FANとしては怒らなきゃいけないのかもしれないですが
この舞台の変更はアリ!
だと思ってしまいました。

だっておもしろかったからさ。
楽しかったし。
河原さんの演出は初めて観たけど相性いいかも。

映像の遣い方が面白かったし。
村雨の水しぶきをどうするのか心配していましたが
そう表現するか!

場面転換も工夫があって退屈しなかったし。
間を埋めようとするのがいのうえさんぽくて
そこがいいのかもしれない。

太鼓を採用したのが抜群!
あの太鼓はよかったなー。
迫力もあるし
たまに舞台に絡んでくるのがたまらん。

ふわふわ飛んでる玉も良かった!
8つの玉に囲まれた信乃の姿は
舞台でそんな画を見られるのか…っ!
とテンションあがりました。

サダヲさんの軽やかさを活かしたのが最大の特徴かも。
じゃないとこの話は成立しなかったのではないだろうか。
私が夢中になって観た要因は信乃のキャラでした。
や、サダヲ好きってのもありますけど。

ま、気に入ったことは
この長文感想で察していただけると思います(笑)
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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