ぶらり世界遺産の旅

ちょっと平泉に行ってまいりました。
日帰りで。
なんという強行軍(笑)
でも関東からなら京都あたりに行くより近いんですよ、岩手県は。

祝・世界遺産認定! ってことと
東北を応援するぜ! ってことで平泉。

だったんですが…

終わってみればアテルイで心がいっぱいでした!!

平泉の近くに達谷窟があったんですよ…っ!
それはなんとなく知っていた。
けどいくらなんでも回れる距離じゃないだろうと思っていたので
ロクに調べもせずに現地入り。

かつて夢中になった
新感線の舞台『アテルイ』のパンフは読み返しましたけど。

パンフの企画で
アテルイ演じる染さんと
田村麻呂を演じる堤さんと
演出するいのうえさんが
アテルイを偲ぶ旅をしているのですよ。
達谷窟にも行っているんですよ。
なんとなく地図も載っていたのでそれを参考にしたんですが…
平泉が載っていないザックリした地図でしてね。
「あー、これは遠いんだな」と思っても仕方ないじゃないですか!

しかしっ!

東北新幹線で一ノ関駅へ出て、そこから在来線で平泉駅へ。
到着してぐるりと見渡すと…

おおっ! レンタサイクル発見!!

そんな便利なものがあるならもちろんお借りしましょう!!
…事前に調べとけよ、レンタサイクルの有無を。

1日レンタルは1000円でした。
1日っつても17時までに返さねばならないんですが。
つか、平泉の夜は早いので
17時には帰路につくことになるんですが(苦笑)

レンタサイクル屋のおっちゃんの
オススメルートの説明を聞いていると最後に
「毛越寺から自転車で25分かかりますけど達谷窟にも行けますよ」
という言葉が!

へっ?! 今、なんとおっしゃいました?!

もらった地図の左端に確かに“達谷窟毘沙門堂”の文字が!!
ウソっ! マジで?!
絶対行く!!

というわけで、期せずして長年の念願が叶ったのです。
ありがとう、おっちゃん!!

逸る気持ちを堪えながら
とりあえずはおっちゃんのオススメルートで平泉めぐりです。


平等院鳳凰堂を模したという無量光院の跡で
妄想力を働かせ、かつての姿に思い馳せ
なんとなくわかった気になったところで移動開始。


お次は義経終焉の地、高館義経堂。
ホントーにここに隠れてたのか?!
びっくりするくらい小さい祠でした。
そして弁慶はここまでついてきていたのか??
吉野山で大往生したんじゃなかったのか…嗚呼カンチガイ。
歌舞伎でおなじみの忠信の名前をみつけたり結構楽しい場所でした。
景色もいいしね~。

そうそう、ここで芭蕉はあの有名な一句を詠んだらしいですよ。

夏草や 兵共が 夢の跡

そっかー、奥州で…
100年の栄華を誇った奥州藤原氏を詠んだ歌だったのか~。


その藤原氏の栄華の象徴である金色堂を目指して中尊寺へ。

初代・清衡が前九年・後三年の役で亡くなった命を平等に供養し
仏国土を建設するために作っただけあって
これでもか! これでもか!! とお堂が…(笑)
祀られている仏も徹底して極楽つながり。
いや、仏ってそういうものか。でも執念を感じたよ(苦笑)

金色堂は奥にありました。
そして大賑わいです。
平泉で初めて混雑を味わったよ…
そう。世界遺産に認定されてHOTな場所なはずなのに
やけに空いていたのです。

みんな行こうぜ、平泉に! 1日で回れるコンパクトな街だよ!

金色堂は本当にキンキラキンでした。
旅に出る前に見た平泉番組で金箔を貼り付けるとこを見たんですが
ほんとに金を伸ばして丁寧に貼っていましたよ。
職人芸だ! こういうのに弱い私。

しかし、本物はガラス越しにしか見られなくて残念無念。

テレビのほうがよっぽどよく見えた(笑)
無粋なガラスに隔てられてですが確かに見たぜ!
…不届きなことを考える輩を警戒してのガラスなのでしょうね。
世知辛い世の中だ。

成金でキンキラにしたわけじゃないんだね~。
ちゃんと理由がありました。
ごめんよ、誤解していたよ。

キンキラはあんまり好みじゃないんですが
“中尊寺経”は好きだな。
紺地に金字・銀字でお経を書くんですよ! クール!!
それだけじゃないのだ!
お経で絵だって描いちゃうんだぞ!!
すげーセンスだ。素敵。

芭蕉はここでも一句詠みました。

五月雨の 降残してや光堂


毛越寺への道の途中にあった平泉文化遺産センターへも寄る。
ここは無料で平泉の歴史と文化を学べます。

なかなか濃いスポットでした。
歴史好きならここに寄るべし!!
アテルイ時代のことにも触れてくれるのが嬉しいじゃないか!

…だけど、悪路王の説明がネー。
や、まあ、ここの説明はそんなに悪く書かれていなかった。
が。
問題は達谷窟でもらったパンフの縁起ですよ。

約そ千二百年の昔
悪路王・赤頭・高丸等の蝦夷がこの窟に塞を構え
良民を苦しめ女子供を掠める等乱暴な振舞が多く
國府もこれを抑える事が出来なくなった。
そこで人皇五十代桓武天皇は
坂上田村麿公を征夷大将軍に命じ蝦夷征伐の勅を下された。


「良民を苦しめ女子供を掠める等乱暴な振舞が多く」???
なんだと?!
アテルイがんなことするもんか!!(激怒)

悪路王=アテルイなのではないか、と言われております。
私のイメージのアテルイと、この文章は結びつきません。
さらに縁起は続きます。

對する悪路王等は達谷窟より三千余の賊徒を率い
駿河國清美關まで進んだが
大将軍が京を發するの報を聞くと
武威を恐れ窟に引き返し守を固めた。


はあ?
「京を發するの報を聞くと武威を恐れ窟に引き返し」ぃぃ?
アテルイはそんなへたれではないわい!

そもそも「乱暴な振舞が多」い人間が
「大将軍が京を發するの報を聞く」だけで
「武威を恐れ窟に引き返し」ってオカシイだろうが!
この文章、めちゃくちゃだっ。
ケンカ売ってんのか?!

オチツケ。
舞台のアテルイは創作だから。
小説『火怨』も創作だから。

歴史で負けるとこういう扱いになる、という生きた例ですね。
資料も少ないんだろうし仕方ないんでしょうが…
そもそも資料が朝廷側から見たものしかないんだろうな。
朝廷側の「征夷」の正当性を主張するとこんな文章になるのかな。
わかっていても無念さにイライラしてくるんですよ。

あと、ここでは詳しく書きませんが
“姫待の滝”ってのも悪路王絡みでムッとする謂れがあります。
悪路王の名誉は回復できないもんなんでしょうか?
悪路王とアテルイは別物として解釈すべきなのでしょうか?

なんだろうなー。
ご当地キャラなのにこの扱いは酷いよなー。
平泉にはまだキャラがないようなので
“アテルイくん”として押し出してみてはどうだろうか?

つーか、てっきり
ひこにゃんみたいなキャラがお出迎えしてくれるんだと思っていたから
拍子抜けしました。
呑気だな、東北人(笑)
京都や大阪のこれでもか! な、お土産攻勢と比べると素朴すぎる。
そこが東北のいいところなのでしょう。


さて、ラストに訪れたのは毛越寺。
お寺なのですが、静かな佇まいの庭園が印象的でした。
白い鹿さんの導きでここに建てられたそうな。
鹿!
鹿はいい生き物なのですね。←鹿好き(笑)


このルートだと午前9時から17時まで存分に平泉を堪能できます。
自転車必須。
後半は下りが多くなるので楽です。
レンタサイクル屋のおっちゃんは実にいい導きをしてくれました。
感謝!


達谷窟へは、一本道なので迷いようがないのですが
本当にこっちなのか? 通り過ぎてないか??
と心配になるくらい遠かったです。
平泉駅から路線バスがあるようなのでそれを利用するのもあり。
本数は少なそうですが(苦笑)

縁起に関して文句ばっかり言いましたが
達谷窟はオススメです。

崖っぷちに建てられた毘沙門堂は個性的だし
中に入れるサービス精神が嬉しい!
ここにアテルイが…と思うと帰りがたい気持ちになります。

毘沙門堂の向こうには“岩面大仏”がおわします。
日本では珍しいのでは?(私は初めて見た)
岩壁に大仏が彫られています。
インドとか中国あたりにありそうな景色が見られます。

が、風雨にさらされて徐々に崩れているというのが悲しい…
保護してあげてー!

世界遺産予算とか下りないのかね? それどころじゃないか~。
中尊寺も震災で修復しなければならないところがあって
覆われていて残念なところもありました。
修復できたころにまた行きたいな~。
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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