鋼の錬金術師 全27巻 (荒川弘)

完結したら読もうと思い続けて幾星霜。
ようやく実行!

この結末のために第1話から描き続けていたんだなー
ってことがよくわかる完成度。
過不足なく描ききった荒川さんに拍手!!

はー、満足。
おもしろかったです!


鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)
(2010/11/22)
荒川 弘

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何が凄いって、絵がほとんど変わっていないってことですよね!
長期連載なら普通、絵が変わっていくものなのに…
それが全くないのがスゴイ。

お話も『ベルセルク』のようなドロドロした昏い世界に
『ONE PIECE』のキラキラした真っ直ぐさを加えたような
登場人物たちの清々しさ!
イイね! 実にイイですよ!!(大喜び)

イイ男とイイ女が出てくるイイ物語でした。

キャラクターが魅力的すぎて困る!
好きなキャラばっかりなんですけど!!

キャラとして登場していなくても
通りすがりのおっちゃんたちがさりげなくカッコいいんだよなー。
列車のおっちゃんとか何気に強いし。
瞬時に状況を判断できる働くオトコ! 素敵だ!!

まさかヨキが最後まで関わってくるとは思いませんでしたよ(苦笑)
点をつなぐだけのキャラなのかと思ったら
最後の最後でオトコを見せました!
やるじゃない、ヨキ!! 運転手で乱入してきたときは小躍りしました。

「何に縋ればいいの」なんてガッカリ発言をしたロゼ
自力で頑張っている描写に繋がり安心しました。
この頃から発信しているメッセージは同じなんですよね。

大佐の仲間達もみんなカッコ良くてさー。

中でも記憶力抜群のファルマンがお気に入り。
地味に活躍してるんだよね~。
あー、でもみんな適材適所か。
後半、異様にシナリオ作りが上手かったブレダ
意外な才能…見た目からは予想もつかない繊細さでした(笑)
マニアックなフェリーも有能でした。
彼の無線システムを使って誤報を垂れ流す楽しそうな大佐が大好きです。

リザ・ホークアイ中尉もカッコよかった!!
大佐が踏み外さなかったのは彼女がそばにいたから!!

そしてハボック
愛されて80年 あなたの町のハボック雑貨店!
この登場はテンション上がりましたよ!
大佐はビックリしていたけど、私は待っていたのでにんまり。
物資から人材までなんでも取り揃えているハボック雑貨店にメロメロです。

柔の大佐とその仲間達と比べて
剛の猛者がオリヴィエ・アームストロング少将率いるブリッグズ軍。
なにしろ

大佐:おまえ達どうにもならなくなったら私を置いて逃げろよ
部下たち:了解!
大佐:そこは「最後までお供します」じゃないのかね

の大佐たちに対して
上っツラで私が育てた兵を語るな」ですからね!
なにこの信頼度!

物語半ばで登場する女傑オリヴィエ姉上にぞっこんだった私。
あのアームスロトング少佐のお姉ちゃんですよ。
いろんな意味でどんな遺伝子ですか?! と問いたい。

その姉上の薫陶を受けてめっちゃ働くのがブルッグズ兵。
北国の環境がそうさせるのか、異様に団結力が固い彼ら。
たとえトップが変わっても動揺しない強さとしなやかさを持っていて
理想の組織!

姉弟としての絆もばっちり。
言わずとも通じる感がなんともたまらんアームストロング家。
肩……入った!!!」「うむ!! よし!!」のやりとりは特に好き。
そりゃあキラキラ粒子も出ますよね。

キメラやらホムンクルスやら賢者の石やら
自分で納得してんならいいけどさー
不当に改造したり他人の犠牲の上に成り立つってのが不愉快。
図々しいんだよ、最初から他人をアテにしている根性が。

それなのに暗くなり過ぎないのは主人公たちが健全だからでしょう。

エドアルが苦い経験を経て反省して立ち直っているのがイイ。
そしてなんとか自分たちの身体を取り戻そうと諦めずに模索するのがイイ。
最初は賢者の石をアテにしていたけど
その作り方を知ってからはほかの方法で、と切り替えますからね。
エライよ…。

アルのほうが諦め悪くて頑固なのが意外でした。
強欲、と言っていいかもしれないくらい諦めない。
そして気高いです。
正しい方法で欲求を叶えてしまうんだもん。

その信頼に応えるのがエド。
この人の努力は半端ないですなぁ。
発想力もピカイチで…ちょっとセンスが独特ですけど(苦笑)
そして柔軟。目的のためなら手段を選ばない。いい意味で。
味方を得るためなら頭を下げる。
グリードを仲間にしたのはナイスな判断だったと思います。

そのグリードを丸ごと受け入れたリン・ヤオは大物でした。
なんて無茶を…っ! と焦りましたけど
結局、勝利してしまいましたネ。勝算あってのことだったのか。
皇子さまは強欲でした。
この人が出した結論も良かったです。

逃げてばかりだったマルコー先生も見せ場があり
グリードを探しのビドーの意外な健気さに心を打たれ
かなり前半から存在をアピールしていたキンブリーの美学に苦笑し
ノリのいいバリーの退場は思いのほか寂しかった…

得体が知れなかったヴァン・ホーエンハイム
この人、ひとりで戦っていたんですね。
それを理解した上での「約束守れなくてごめん。先に逝く」の遺言!
泣きました。
クセルクセスの人達、ひとりひとりと
対話を続けて説得したという行動に頭がさがります。

強欲と人脈と自立の物語なんでしょうかね。
「願いとは欲である」ということを言っていましたが確かにそうだな、と。
願いの強い人が勝利するお話でした。
みんな強欲。

ウィンリィも「無事じゃなきゃ許さない」とかなり無茶な希望を言ってて
それに応えるべく頑張る兄弟。
ウィンリィも言うだけでなく手に職つけて地に足つけている良い子です。
要所要所で女性キャラがポイント抑えているのがイイよなー。

そして旅を続け、いろんな出会いを果たした兄弟。
情けは人のためならず。
めぐりめぐって、その人脈は応援という形で返ってきましたよ。
このあたりルフィの行動みたいで胸が熱くなります。

自分で判断しろというのを一番言いたかったのかな。
責任とか自立とかいろんな言い方ができると思いますけど
思考停止野郎」というのが最大級の罵倒だったのが印象的。
最後には拳でやりあっていたのが『クウガ』のようで
なんか初めて『クウガ』のラストを理解したような気がしました。

スカーの兄貴の功績は大きいですね。
この人、凄すぎる!
研究が無駄にならなくてよかったよ。
これもスカーだけに伝授されたのではなくて
みんなで知恵を出し合って意図を把握したってのがスバラシイ!

スカーもいろんなところで助け助けられ
人に接しているうちに復讐心に凝り固まったのがほぐれて
いい結末でした。
マイルズとがんばってほしいです。

ヒューズさんは有能すぎたんだなー。
それゆえあんな…(涙)
ヒューズさん好きだったなー。あったかくって大らかで。
娘激ラブってところも良かった。
さりげなく全員集合の扉にもその存在アピールして抜かりないところも好き!

とまぁ、いろいろ言ったわけですが
一番好きなのは焔の錬金術師ロイ・マスタング大佐です!!
意外性のない答えで申し訳ない。

だってこの人、堂上教官みたいなんだもん。
志高い野心家(堂上教官はこんなに野心は持っていませんが)。
焔を使うからどんだけ熱いひとなのかと思ったら意外に計算高くて
でも実際は情に篤く不屈の精神を持っているところが好き。
ポーカーフェイスだけどテレ屋なのかな?
エドを頑なに「鋼の」って呼んでるとこも好きだよ(笑)

イシュヴァールでの戦いで地獄をみたのに理想を追うことを忘れず
同士を集めることに成功しているのがいいよな~。
自分の罪から目をそらさない強さも持ってるし。
こういう人だからみんなついてくるんだよね(ミニスカ効果ではないはず)。

あやうく逸脱しそうになりましたが
仲間の助けを得て危機を回避したのも良かった。

23巻で最強なところを見せつけて
こんなんじゃ主役乗っ取ってしまいそうだな…と心配していたら
そうきたか! な展開。
水に続く弱点披露。容赦なく弱点をつかれる大佐が不憫でしたが
それでも諦めないんですよ!
ホークアイ中佐とのベストコンビでブッツケ錬成お見事でした!

余談ですが、最強コンビはオリヴィエ姉上とイズミ師匠だと思う。
何気なく大佐を守ってくれたイズミ師匠が好きです。
エドたちはお構いなしに攻撃するんですけどね(笑)
いや、攻撃に専念しないと敵わない相手ですし
師匠が大佐のそばにいるから安心して戦えるんですよね。
状況で自分がなにをするべきなのか判断できて
言葉にせずとも通じ合える信頼関係も窺えるのがまたたまらんわけですよ。

この大総統候補たちを捨て駒のようにあつかう貴様に言われたくないな

大佐、いいこと言った!
そうなんだよ。
自分は高みの見物で他人を利用して操って勘違いも甚だしいからムカつくの。

そんな中、キング・ブラッドレイの生きざまは良かった。
利用されまくりの人生でしたけど
伴侶は自分で選び、最後は楽しめたというなら。

等価交換というのも自己責任の精神ですよね。

賢者の石を使った大佐は大いなる覚悟で受け取ったと思うので
踏み外さないと信じています。
それにあのリンが皇帝になったなら全てを受け入れるはずなので
迫害はないのでこれまた大団円。

カバー下も充実。
背表紙まで凝っていて、天に召された人が描かれていたのにはビックリ。
どこまでもサービス満点だなぁ。

一番好きなエピソードは
エドがアルの分まで食べて寝てるんじゃないかという仮説。
うん、そうだと思う。
だって、最終的にエド、大きくなってたし!

あと、鎧のアルがモテないというくだり。
実は私、鎧のアルのほうが好きなんです…
だからモテないモテたいと巻末の4コマで言うたびに違和感。
こんなにカワイイのに! なぜだ?! と反論したかった(笑)
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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