黎明のアルカナ 1~4巻 (藤間麗)

ファンタジーを読みたくて手にとってみた少女マンガ。

いきなりヒロインの結婚から始まる物語
と言っても典型的な政略結婚です。

対立するベクルートの第二王子シーザの元へ
嫁いだセナンの第一王女ナカバ
彼女は両国の“王家は黒髪”という常識を破る赤毛の持ち主。
そのため幼いころから王女でありながら虐げられて過ごしてきて
従者も亜人であるロキひとり。

シーザも人前ではにこやかに応じるものの
見えないところで赤毛のおさげを握りつぶすという横暴。
王女を侮辱されて剣を向けるロキ


ほほう。これはファンタジー設定だけど
ナカバをめぐる王子シーザと従者ロキの恋のさや当てなのだな?!
と思わせておいて
結構がっつりファンタジーでした。


黎明のアルカナ 1 (フラワーコミックス)黎明のアルカナ 1 (フラワーコミックス)
(2009/05/26)
藤間 麗

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主人公ナカバには自分でも知らなかった超能力的なモノがあるんですよ。
それがタイトルにもある“アルカナ”。
ナカバのは過去と未来、時の記憶を見ることができる“刻のアルカナ”。
イマイチ自分では制御できていないので使いこなすのが今後の課題ですが
この力のおかげで
母を殺された自分の過去を知り
未来に起こる事柄を予知することができるので
いかようにも展開できる!
それに一番好きな黒髪と、二番目に好きな赤毛が大活躍!
ぎゃー! たのしー!!

と、なるはずだったんですが…
なんつーか、無条件で楽しめない何かが気になる物語。
うーん。
ファンタジーを期待するとその期待は裏切られるのかも。
恋愛重視ならイケル、のか?(苦悩)

絵はキレイなんですけどイマイチ動きがないし
背景が白すぎるのが気になります。
まぁ、少女マンガだし…ってことでここは見逃がしてもいいです。

どうにもこうにもロキの存在がねぇ(苦笑)

ロキは亜人と呼ばれる種族。
半獣半人で人間より五感が優れているのに人より下の奴隷という立場。
身体能力的にも優れているので戦場では大活躍。
なんで人間より優れているのに隷属しているのかは謎ですが
とにかくロキは人より下の存在なんです。

が、いきなり主人の夫に刃を向ける軽率さ。
いくら主人が侮辱されたからと言ってもそれはイカンと思うのです。
だって相手は政略結婚の相手で王子ですよ!
即刻処分されてもおかしくない!
相手がシーザじゃなかったら打ち首だったと思います。

どうもロキはさほど賢くはないようで
その後も変な言動の連発。

ナカバとロキが住んでいた村を襲って一族を滅ぼしたのは
どうやらベクルート国王グラン
ナカバが持つような能力を根絶やしにしようとしたらしい。
そうと察しながら滅んだ一族の装束を着て王の目の前にナカバを登場させたり
その後も諌めることなくそのまま着ることを黙認したり。


ナカバはこのあたりの事情を知らないんだから
ロキが気をつけるべきではないのか?!
不用心に着続けていたその装束のせいで
リトアネル国の王子アーキルにまでバレたじゃないか!
これはバレたらいかんのじゃろう?!

もしかしてロキはナカバを囮にしているの?
亜人としての憎しみはナカバへも向いているのか?!


と思いきや、ナカバへの愛を抑えきれなくて
シーザに嫉妬してみたり

なんなんだ。

その王子シーザに対しても殺す殺さないのと物騒なことを言うし。
シーザ殺してなにが起こるって言うのさ?!

私がこの世界を変えてみせます

なんて大口叩いているけど、どう考えてもロキにそこまでの力は…
ない! と思うのですが(苦笑)
今んとこ王様を殺すことしか考えてないようだし。
一国の王を殺したところでそうそう世界が変わるとは思えない。

それに4巻でそれどころじゃなくなったし。

ベクルート王は秘密裏に新しい武器を製造中
その素材はこの世界で最も堅いとされる鉱物を使っているので
もはや亜人の存在意義も薄れる勢い(とロキは考える)。
いくらロキがセナンの亜人を掌握して
ベクルートの亜人とも渡りをつけていると言っても
どうにもならないような感じです。
ロキの今後の展望はいかに??

こんな訳わかんないロキより、断然シーザ派なワタシ

登場時こそ「なんじゃいこのオレ様王子」と反感を持ったシーザですが
その後、徐々に本来の顔を見せてくれるようになりました。

この人も第二王子ゆえの苦悩を背負っているのです。
母親の身分が低い兄に第一王子の座を明け渡しているシーザ。
身分の高いシーザの母は我が子を後継ぎに! とけしかけるのですが
シーザ自身にはその気はないようです。
おまけに第一王子の妃がシーザの元カノで
彼女はシーザへ未練があるようなのがまたウザい。

こんなのをかわしながら兄上と交流しようとしても
当の兄上がどうも弟を脅威に感じているようで上手くいきません。
どころかナカバを貶されたシーザが兄を挑発するようなことを言って
浅慮なことをして残念なところも。
このあたり憶測です。兄上の心情はまったくわかりません。

全体的にこの物語のキャラは思慮に欠けることが多い(苦笑)

そんな残念な部分も見せつつ
カワイイところもシーザは見せてくれるのです!

なんつー不器用さ!
そして素直すぎ!!


真っ直ぐにナカバと向き合うシーザ。
その好意はダダ漏れ(爆)
なのに肝心のナカバには通じないと言う…ぶぶぶ。
ま、通じるんですけどね。よかったね、シーザ!

シーザは人間の限界にコンプレックスを抱いていて
なにをするにも優れている亜人にちょっと嫉妬していたりするんです。

王族だから偉い?
どうして劣っているやつが強いやつの上に立てる?


と疑問を持っていた稀有な王族。
うんうん、イイ子だ。
そこんとこは私も知りたいよ。でもロキを見る限りでは
亜人はあまり賢くないからそのあたりが原因なんじゃないかと…(苦笑)

王族だからなんでもできるようにならないとイカンと努力を続けて
今の状態になったシーザ。できる子なんです(たぶん)。
それでもこれまで上手くいかなくて悔し涙にくれることもあったんです。

母親からは「王族なんだからそんなことやめなさい」と
否定的な言動ばかり聞かされてすっかり慣れてしまった頃に
ナカバから肯定的な言葉をかけられ、一気に愛が深まる(笑)
ま、一方的にですけどね。
でも徐々にナカバも惹かれていくんですよ。

それをジャマするのがロキという存在!
これ、本当にジャマするんです。
「敵国の王子なんだから気を許すな」とかなんとか。
単なるジェラシーなのに! 卑怯!
もっと正々堂々と立ち向かえよ!
もしくはナカバにはバレないように忍べよ!

私は忍ぶ恋が好き。ロキが忍んでくれればもっと肯定的に見られるのに。

ですが、心の広いシーザ、ナカバに

俺はおまえを幸せにしたい
亜人を救う気はない

おまえの幸せには必要なことだから


と亜人を含めた平和を求める決意。
どうにか父王の野望を阻止しようとするのでした。
そしてそんなシーザに惹かれ
刻のアルカナで援護してくれそうなナカバ。
いいね! 夫婦二人三脚だ!


実は登場時から反感持ちつつもお気に入りだったシーザ。
だってなんだか『おお振り』の榛名みたいなんだもん(笑)
素直で負けず嫌いなところが愛いです。

ところでシーザの兄上も黒髪ではないようにみえるのですが
そのあたりの説明はいつされるのでしょう??
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プロフィール

まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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