こういう話だったのか~。映画『告白』

原作は未読で観てまいりました、映画『告白』。

原作が話題になっていたのは知っていたのですが、タイトルから
ラブな話
と思い込み手に取らずに過ごしていて映画館で予告を見たときの衝撃たるや!

へ?! 予想外の方向の話だ!
しかも『下妻物語』『パコと魔法の絵本』の中島哲也監督!
ん? じゃあ楽しい映画なのか? いや、とてもそうは思えない…


疑問が渦巻く状態でやっぱり原作は読まずに ←半ば意地(笑)
映画館へ!


うお~、こりゃいったいどういうはなしじゃ~(苦悩)

いや、わかる。復讐の話だってことはわかる。
事故死だと思っていた娘が殺されたとわかったら糾弾したくなるのはわかる。
その犯人が法で守られた未成年であるなら
別の方法で追いつめてやろうと考えるのもわかる。
しかし…なんつー方法を思いつくのじゃ!

その方法もさることながら
予告を見た上での私の予想が大外れして密かに動揺。
そうか。娘は同級生にイジメられて自殺に追い込まれた、じゃないのか…
うん。中学生の娘がいるにしては松たか子は若いなぁと思いましたけど
その担任が母親っていうのもおかしいんですが
そのあたりは都合よくスルーして予想して(というか思い込んで)ました。

にしてもイマドキの中学生はあんなにヒトの話を聞かないのですか?!
先生がずーっと話しているのに好き勝手して!
聞けよ、話を!
空気読めないのがどうのっていうならこの場の空気も読めよ!
先生の話が聞こえないでしょーがっ!

と本筋に関係ないところに怒りを炸裂させましたが
本当は聞こえます、先生の話。
あんなに騒がしいのに、あんなに淡々と話しているのに
聞こえるって凄いよな~。

この淡々とした話の中で徐々にわかっていく彼らの罪。
って言い始めたときは
そうか、ここから犯人を捜しあてるのだな? と予想して
またしても大ハズレ!
先生はすでに突きとめていました。
そして復讐完遂

…え、話終わっちゃった?

と目が点になったところで語り手が変わります。
なんかもー振り回されっぱなしですよ。
そんな感じでずーっと
「おう、そうなのか!」「なんだと?」「まぁ彼にもツラい過去が」
「それは私もそう思う」「いやいや、それはないわ」
「だからってそれは…」「なんでそうなる?!」
と翻弄されまくり。

この話はいったいどこへ終着するんだろう??
私はどう終わったら納得するんだろう??


じわじわと締め付けられるような展開に思考が鈍化。

この色も凄いよなぁ。
監督、前作までは派手な色遣いで賑やかな映画を作っていたのに
今回は極力色を排して乾いた印象に。
それがそのまま彼らの視野の狭さになるんだもんな。
中学生って世界が狭い。
自分の見えるもの、望むことでしか判断できないのか。

どのエピソードも“母と子”でそれもツライんだよな~。
ここの関係も狭いんだよ。閉じている感じ。
そりゃあ行き詰るよ。

どっち向いてもイタくてサムくてコワく
閉塞感でいっぱいなこの映画、ラストは突き放されます。

以下、改めて読んだらネタバレしていたので隠します。

「な~んてね」の一言はどこにかかるのか?!

一緒に見た原作既読の友達は
「あの爆発は起こった」と断言していたのですが
私の印象は違いました。

あの映像だと先生の言葉からイメージした彼の妄想ともとれるので
本当は爆発しなかったんだよ的な「な~んてね」なのかと思った
んですよ。
というか、だといいな、という希望的観測かな。

まぁ「ここから本当の贖罪が始まる」にかかる「な~んてね」かもしれないし
単に彼の口癖を真似ただけかもしれないですが。

本音を言えば、娘が死んだこと自体が「な~んてね」だといいな
と言うのが一番なんですが。

ええ、それはないってことはわかっていますよ。
だって悲しいんだもの。こんなこと起こらない方がいいに決まっている!

誰にでも大事なものがあって、それを失えば悲しいんだってことを
先生は伝えたかったんだと思うんです。
それを奪う権利は誰にもない。
まして安易な気持ちで実行に移したアンタは酷い、と。
そしてそれは衝撃的な事実として直面しないと実感できなかった彼には
必要な制裁だった
と思うのです。

だって言っても通じないんだもの! それは冒頭で証明されている!

だから実感できたあの瞬間「な~んてね」で爆発は嘘なんだよと
赦したのではないかと思ったのですがどうでしょうね?
こりゃやっぱ原作読まんといかんな。

さて、なんだかんだで先生の復讐は支持している私ですが
唯一つ残念だったのがウェルテルを巻き込んだこと。

言葉で視野の狭い中学生をじわじわおいつめるのはいい方法だったと思います。
それにクラスメイトを巻き込んだのもまぁ許せます。
けど、たまたま担任になった無関係なウェルテルの人生に傷をつけたのは
いただけない。
彼は張り切っていただけなのに。
でも彼の視野も狭かったから自業自得な面もあるんですけどね。
回避できないこともなかった悲劇だ。

しかし見事だったな~、大人の存在感の薄さ(笑)
中学生の視野に入らない人たちは顔もロクにわからないんだもの。

でも私は気づきましたよ!
修哉の父が新井浩文さんだったことを。
そして修哉が母の研究室で会った人が高橋努さんだったことを。
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まるあ

Author:まるあ
100%趣味について。
観劇と映画鑑賞と読書が趣味。歌舞伎・三谷幸喜作品・蜷川幸雄演出・劇団☆新感線などを観に行きます。
読書はいろいろな人の感想を参考にマンガも含めて乱読中。

一個人の主観的な感想なので大多数がそう感じるとは限りません。
内容も正確を期していますが記憶を頼りにしているので必ずしも正確ではありません。
以上を了承のうえお読みいただけると幸いです。

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