2008.07.02 (Wed)
図書館戦争シリーズ
ついでに過去の感想を移動。読んだのは2007年の秋頃。
あんまり内容については書いてないのね…
ま、今もソレは同じですけど〜。
■ 図書館戦争
これは! 図書館利用者としては読まねばならないでしょう!!
と、図書館で借りる。
…うむ。嫌な世の中だな。本好きには悪夢としか思えない世界
「メディア良化法」なる悪法が制定されたとある日本。
この法律の名のもとに校閲・強制回収・図書館の権利に圧力という
やりたい放題の世界。自由に本が読めない世界!
警察もあてにならないこの世界で本を守れるのは図書館だけだ!
と立ち上がった図書館組織。行政から独立して自警団を作り上げた!
この図書隊に就職した女の子が主人公。
体力はピカイチ、頭はちょっと悪いけど、本を愛する心は誰にも負けない!
…このあたりもおもしろいんですが、何といっても魅力的なのが
彼女が類をみないほど「ニブイ」ということ
もー、笑っちゃうほどニブイんですよ。アリエナイ!!
このニブイのヒロインに振り回されるのが、これまた硬派な男で(爆)
まったく発展しないラブコメがとても楽しい作品でした
■ 図書館内乱
『図書館戦争』の続編。
相変わらず漫才コンビのごときラブコメでございました。
すばらしいボケツッコミの妙。笑いを堪えるのが大変。
楽しい〜! と、部屋中のたうち回り、積んであった雑誌の山にぶつかり
「部屋片づけよう
」と決意したのは余談です。
前回は長編でしたが、今回はキャラクターにスポットをあてた短編集。
このキャラはこういう事情でこんなキャラになったのさ
というバックボーンが明らかにされました。
ふむふむ。こう来たか。と読んでいたら、あらビックリ!
短編に見せかけて実は繋がっていたよ! とギャボーな展開
さらに
「アンタが王子様の正体バラすのかー!!」
とまたしてもギャボ! となってしまったワタクシなのでした
■ 図書館危機
『戦争』『内乱』に続くシリーズ第3弾!!
またしても面白さのあまり部屋をのたうち回って読む私。
ですが、
片づけた後だったので障害物はない! けど壁に激突! バカか?!
甘酸っぱいよ。そして笑えるよ。さらにはホロリ…
しかしラストは「イヤー!!」と絶叫しそうになってやっぱりのたうち回る。
うう…なんてことだ。この事態に思わずタイトルを確認。
『図書館危機』…危機! なるほどね!!
あんまり内容については書いてないのね…

ま、今もソレは同じですけど〜。
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■ 図書館戦争
これは! 図書館利用者としては読まねばならないでしょう!!
と、図書館で借りる。
…うむ。嫌な世の中だな。本好きには悪夢としか思えない世界

「メディア良化法」なる悪法が制定されたとある日本。
この法律の名のもとに校閲・強制回収・図書館の権利に圧力という
やりたい放題の世界。自由に本が読めない世界!
警察もあてにならないこの世界で本を守れるのは図書館だけだ!
と立ち上がった図書館組織。行政から独立して自警団を作り上げた!
この図書隊に就職した女の子が主人公。
体力はピカイチ、頭はちょっと悪いけど、本を愛する心は誰にも負けない!
…このあたりもおもしろいんですが、何といっても魅力的なのが
彼女が類をみないほど「ニブイ」ということ

もー、笑っちゃうほどニブイんですよ。アリエナイ!!
このニブイのヒロインに振り回されるのが、これまた硬派な男で(爆)
まったく発展しないラブコメがとても楽しい作品でした

![]() | 図書館内乱 (2006/09/11) 有川 浩 商品詳細を見る |
■ 図書館内乱
『図書館戦争』の続編。
相変わらず漫才コンビのごときラブコメでございました。
すばらしいボケツッコミの妙。笑いを堪えるのが大変。
楽しい〜! と、部屋中のたうち回り、積んであった雑誌の山にぶつかり
「部屋片づけよう
」と決意したのは余談です。 前回は長編でしたが、今回はキャラクターにスポットをあてた短編集。
このキャラはこういう事情でこんなキャラになったのさ
というバックボーンが明らかにされました。
ふむふむ。こう来たか。と読んでいたら、あらビックリ!
短編に見せかけて実は繋がっていたよ! とギャボーな展開

さらに
「アンタが王子様の正体バラすのかー!!」
とまたしてもギャボ! となってしまったワタクシなのでした

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■ 図書館危機
『戦争』『内乱』に続くシリーズ第3弾!!
またしても面白さのあまり部屋をのたうち回って読む私。
ですが、
片づけた後だったので障害物はない! けど壁に激突! バカか?!
甘酸っぱいよ。そして笑えるよ。さらにはホロリ…

しかしラストは「イヤー!!」と絶叫しそうになってやっぱりのたうち回る。
うう…なんてことだ。この事態に思わずタイトルを確認。
『図書館危機』…危機! なるほどね!!
2007.12.27 (Thu)
愛とまぐはひの古事記(大塚ひかり)
とある事情で『ナムジ』『神武』(安彦良和)を読み返していたら
『古事記』熱が燃えあがりました
ちょっと調べたらお気軽に読めそうなこの本を見つけたので読んでみました。
うわ、なんだこの帯
「エロス論」てデカデカと・・・
大塚さんの著作は以前に『綺麗になる古典美人道』を読んだことがあります。
あと江川達也さんによるマンガ『源氏物語』の巻末で
対談していたのがたしか大塚さんだったような?
大塚さんは数年前に体調を崩して通院生活を送っていたそうです。
そのころは気力が衰えて、好きな読書もままならない状態だったとか。
古典好きな大塚さん、ふだんなら
『源氏物語』などは呼吸をするかのようにスイスイ読めるのに、この時ばかりはそれも不可能。
そんな中で唯一読むことができたのが『古事記』。
荒唐無稽なお話に癒し効果があったそうです。
わかる! わかるわ、その理屈!!
イヤ、私は通院を必要とするような状態になったことはないんですけど
疲れているときや精神的に参っているときは、現実離れした物語がいいんです!
割と精神的に余裕がない時があるもので。繊細なんですよ、意外と(笑)
私の場合は時代モノや妖怪モノやファンタジーや学園モノが有効です。
あとはあんまり理屈をこねない物語がいいです。
がむしゃらにスポーツに打ち込む話、とか
愛と正義のために戦う話、とか
サワヤカな青春とかアツイ友情の物語もいいですね。
そんなことはさておき、この本を読んでビックリしたのが
脳内でスサノオとオオクニヌシとヤマトタケルの物語がごっちゃごちゃになっていたこと。
ヤマタノオロチを退治した人と、ウサギを助けた人と、女装した人は別人だったのですね(爆)
なんなんだ、この記憶の地殻変動。大丈夫か
それに加えて『ナムジ』と『神武』が“安彦版古事記”となっているので
混乱に拍車がかかっています。
いえ、その“安彦版”な部分がとてもおもしろいんです!
だから満足なんですが、自分の勉強不足が祟るな〜。
どうもきちんとした『古事記』には接したことがないようです。
子どものころに読んだ
『日本の神話』などのそういう類の本のイメージをそのまま持っているみたい。
そんな幼心にも「この話、ちょっとオカシクないか?」と思ったのが、海幸彦と山幸彦の物語。
以下、あらすじ。
兄・海幸彦の釣りを羨ましく思った弟・山幸彦。
再三再四頼みこみ、ようやく兄の釣り針を借りて釣りに挑戦したところ失敗。
おまけに兄の大事な釣り針をなくしてしまいます。
もちろん兄は大激怒。
弟が剣をつぶして新しい針500本用意しようと、さらに1000本作って弁償しようと
「同じ針でなければダメ!」と許しません。
途方に暮れた弟が海辺でしくしく泣いていると「海神に助けてもらいなさい」とアドバイスが。
それに従い海神の娘・豊玉姫をタラシ込み、姫の父親である海神の協力を得て
兄の釣り針を取り戻し、無事に兄のもとへ返せました。
しかし海神の勧めにより釣り針を返却する際に
「淤煩鉤、須々鉤、貧鉤、宇流鉤」と呪いの言葉を唱えながら返却したから、さあタイヘン!
兄の海幸彦は、その後、子々孫々に至るまで
不安に苛まれ、イライラが募り、ビンボーになり、愚かになってしまう呪いを受けてしまうのでした。
なんだ、この話は?!
兄(もしくは姉)は下の子のワガママを
どこまでも許さないと 呪われてもしかたがない という教訓なのか?!
だって何度もせがまれてしかたなく貸したものをなくされて怒るのは当然じゃない?
大事なモノだったのに「代わりの新品でいいでしょ?」と弁償されてもなぁ
つまりプレミアついたモノだったんでしょ? そんな逸品に代わりはナイよね。
だけど「元のモノじゃないとダメ」と言ったばかりに度を越した呪詛を受けて
末代まで祟られることになるなんて、割にあわない
と、今までは思っておりました。
この本によるともっと深い意味があったそうです。
『古事記』といえば日本最古の歴史書。
だけど神話性が強くて、“天皇は神様に繋がる系譜を持っているのだぞ”
ということを説明しまくっている部分もあるのです。
『日本書紀』に比べると厳しい描き方をしていたりもするのですが、それはおいておいて。
アマテラスの血筋であるニニギを父に、山の神の娘であるコノハナサクヤを母に持つ
海幸彦(火須勢理命)・山幸彦(火遠理命)の兄弟。
天孫と山の神の血を引く山幸彦が、海の神の娘である豊玉姫を娶り
二人の間に生まれた子を父に持つのが、初代天皇である神武天皇なのでした。
この日本を治めるためには
陸・海・空の血筋を得なければならなかった ということなのだそうです。
天孫と言っても、古くから日本に住む山の神や海の神からみれば侵略者なわけですから
納得させないといけないわけですな。
そして、山の神も海の神もそう簡単に取り込まれたりはしなかった=呪い
となるようです。
海幸彦への呪いは
海神からすると、天孫であるニニギの長男を呪ったことになるのです。
それにニニギの妻のコノハナサクヤには姉がおりますね。
イワナガ姫。美人の妹に比べるとブスということで有名ですが。
この姫を「コノハナサクヤと一緒に妻にしなさい」と山の神から贈られ ←この理屈もよくわかりませんが
「ブスだからいらねー」とニニギは返してしまい
「これで君の血筋は長寿ではいられない」とやっぱり呪いを受けています。
呪いは日本の古い神の抵抗の表われだったようです。
そんなことを教えてくれたこの本。すっごくおもしろかったです
おかげでもっともっと『古事記』を読みたくなりました!
けど、いったいどれを読んだらいいのだろう??
簡単に読めて面白い『古事記』本ってなにかないだろうか。
『古事記』熱が燃えあがりました

ちょっと調べたらお気軽に読めそうなこの本を見つけたので読んでみました。
![]() | 愛とまぐはひの古事記 (2005/05) 大塚 ひかり 商品詳細を見る |
うわ、なんだこの帯

「エロス論」てデカデカと・・・

大塚さんの著作は以前に『綺麗になる古典美人道』を読んだことがあります。
あと江川達也さんによるマンガ『源氏物語』の巻末で
対談していたのがたしか大塚さんだったような?
大塚さんは数年前に体調を崩して通院生活を送っていたそうです。
そのころは気力が衰えて、好きな読書もままならない状態だったとか。
古典好きな大塚さん、ふだんなら
『源氏物語』などは呼吸をするかのようにスイスイ読めるのに、この時ばかりはそれも不可能。
そんな中で唯一読むことができたのが『古事記』。
荒唐無稽なお話に癒し効果があったそうです。
わかる! わかるわ、その理屈!!
イヤ、私は通院を必要とするような状態になったことはないんですけど
疲れているときや精神的に参っているときは、現実離れした物語がいいんです!
割と精神的に余裕がない時があるもので。繊細なんですよ、意外と(笑)
私の場合は時代モノや妖怪モノやファンタジーや学園モノが有効です。
あとはあんまり理屈をこねない物語がいいです。
がむしゃらにスポーツに打ち込む話、とか
愛と正義のために戦う話、とか
サワヤカな青春とかアツイ友情の物語もいいですね。
そんなことはさておき、この本を読んでビックリしたのが
脳内でスサノオとオオクニヌシとヤマトタケルの物語がごっちゃごちゃになっていたこと。
ヤマタノオロチを退治した人と、ウサギを助けた人と、女装した人は別人だったのですね(爆)
なんなんだ、この記憶の地殻変動。大丈夫か

それに加えて『ナムジ』と『神武』が“安彦版古事記”となっているので
混乱に拍車がかかっています。
いえ、その“安彦版”な部分がとてもおもしろいんです!
だから満足なんですが、自分の勉強不足が祟るな〜。
どうもきちんとした『古事記』には接したことがないようです。
子どものころに読んだ
『日本の神話』などのそういう類の本のイメージをそのまま持っているみたい。
そんな幼心にも「この話、ちょっとオカシクないか?」と思ったのが、海幸彦と山幸彦の物語。
以下、あらすじ。
兄・海幸彦の釣りを羨ましく思った弟・山幸彦。
再三再四頼みこみ、ようやく兄の釣り針を借りて釣りに挑戦したところ失敗。
おまけに兄の大事な釣り針をなくしてしまいます。
もちろん兄は大激怒。
弟が剣をつぶして新しい針500本用意しようと、さらに1000本作って弁償しようと
「同じ針でなければダメ!」と許しません。
途方に暮れた弟が海辺でしくしく泣いていると「海神に助けてもらいなさい」とアドバイスが。
それに従い海神の娘・豊玉姫をタラシ込み、姫の父親である海神の協力を得て
兄の釣り針を取り戻し、無事に兄のもとへ返せました。
しかし海神の勧めにより釣り針を返却する際に
「淤煩鉤、須々鉤、貧鉤、宇流鉤」と呪いの言葉を唱えながら返却したから、さあタイヘン!
兄の海幸彦は、その後、子々孫々に至るまで
不安に苛まれ、イライラが募り、ビンボーになり、愚かになってしまう呪いを受けてしまうのでした。
なんだ、この話は?!
兄(もしくは姉)は下の子のワガママを
どこまでも許さないと 呪われてもしかたがない という教訓なのか?!
だって何度もせがまれてしかたなく貸したものをなくされて怒るのは当然じゃない?
大事なモノだったのに「代わりの新品でいいでしょ?」と弁償されてもなぁ

つまりプレミアついたモノだったんでしょ? そんな逸品に代わりはナイよね。
だけど「元のモノじゃないとダメ」と言ったばかりに度を越した呪詛を受けて
末代まで祟られることになるなんて、割にあわない

と、今までは思っておりました。
この本によるともっと深い意味があったそうです。
『古事記』といえば日本最古の歴史書。
だけど神話性が強くて、“天皇は神様に繋がる系譜を持っているのだぞ”
ということを説明しまくっている部分もあるのです。
『日本書紀』に比べると厳しい描き方をしていたりもするのですが、それはおいておいて。
アマテラスの血筋であるニニギを父に、山の神の娘であるコノハナサクヤを母に持つ
海幸彦(火須勢理命)・山幸彦(火遠理命)の兄弟。
天孫と山の神の血を引く山幸彦が、海の神の娘である豊玉姫を娶り
二人の間に生まれた子を父に持つのが、初代天皇である神武天皇なのでした。
この日本を治めるためには
陸・海・空の血筋を得なければならなかった ということなのだそうです。
天孫と言っても、古くから日本に住む山の神や海の神からみれば侵略者なわけですから
納得させないといけないわけですな。
そして、山の神も海の神もそう簡単に取り込まれたりはしなかった=呪い
となるようです。海幸彦への呪いは
海神からすると、天孫であるニニギの長男を呪ったことになるのです。
それにニニギの妻のコノハナサクヤには姉がおりますね。
イワナガ姫。美人の妹に比べるとブスということで有名ですが。
この姫を「コノハナサクヤと一緒に妻にしなさい」と山の神から贈られ ←この理屈もよくわかりませんが

「ブスだからいらねー」とニニギは返してしまい
「これで君の血筋は長寿ではいられない」とやっぱり呪いを受けています。
呪いは日本の古い神の抵抗の表われだったようです。
そんなことを教えてくれたこの本。すっごくおもしろかったです

おかげでもっともっと『古事記』を読みたくなりました!
けど、いったいどれを読んだらいいのだろう??
簡単に読めて面白い『古事記』本ってなにかないだろうか。
2007.12.19 (Wed)
今週のアルスラーン
シリーズ第9巻。
★ 以下、ネタバレ ★
■ 旌旗流転
ヒルメスがなりゆきで就職(?)したチュルク国。
そこは猜疑心の塊・カルハナ王が支配する窮屈な王国だった!
地理的に難攻不落な都から一歩も出ることなく大それた望みを持つ穴熊・カルハナ。
しかも恐怖政治。私はこの国に仕官するのはヤだわー。
そうは言ってもヒルメスは機動力に優れるトゥラーン人の仮面兵団を率いて
シンドゥラの国を縦横無尽に略奪してけっこう自由。
かと思いきや、軍監がしゃしゃり出てきてトゥラーン人の神経を逆なでしています。
さてアルスラーンは同盟国の窮状を助けるため進軍。
意外なルートでチュルク国の裏をかき、シンドゥラに到着。
あっという間にシンドゥラに攻め込んだチュルク軍を蹴散らし
仮面兵団も壊滅させます。
おそろしや、ナルサス。この人がアルスラーンの味方で本当によかった!
ま、チームワークにおいて、もはやパルスは天下一ですから。
アルスラーンの甘さも家臣にとっては
「んもー、しょうがないんだから、陛下ったら
」と愛すべき長所ですからね。
たとえ、シンドゥラを助けるのに異論があっても「ご命令とあらば」がんばっちゃうみんななのです。
そのあたりが私利私欲にまみれたチュルクとは違うんです。
バラっバラな動きしかできないような国に負けるようなパルスではないんです!
そんなわけで追いつめられたヒルメスを目の当たりに。
ダリューンとの一騎打ち。3年の間にダリューンは更に強くなったようです。
互角だった二人の実力がダリューン優勢に!
「さらばヒルメス
」と早くも追悼ムード(爆)で読んでいたら
まさかの行動に出ました、ヒルメス!
ダリューンと共に目が点になる私。あー、びっくりしたー。
タイトルの『旌旗流転』とは、なんぞや?
“旌”も“旗”も同じ意味です。“旗や幟”をさすようです。それが“流転”。
「不吉なタイトルだ」と思っていたら、これはアルスラーンのことではなかったのです。
ヒルメスのことでした。
仮面兵団は壊滅し、強奪したものは失い、命からがらの逃走がやっとだったこの戦い。
チュルクに戻るわけにもいかず、どーしよーかなーという状態のヒルメス君をさしていたのでした。
またヒルメスがタイトルなのか。
一度は「マルヤムに行った方がイリーナのためか」と考えたヒルメス。
いや、そんなことしてもイリーナは喜ばないよ! マルヤムはダメだ!!
と念を送る私。
だって、マルヤムはようやくギスカールの統治で機能しはじめたんだもん。
ギスカールの敵はボダンだけでいいの!
その念が通じたのかミスルに行くことにしたヒルメス。
ミスルには“偽ヒルメス”がおりますよ。
本物と偽者の対決?! ミスル国王もそうとう腹黒いから困難は大きそうだ。
今回はギスカールの出番がありませんでした。
かわりにミスルに外交官として派遣されたオラベリアが再登場です。生きていたのか!
オルガスよりイイヤツだな、キミは。
忠実なるオラベリアはミスルにて一人の女性の身柄を確保します。
グラマラスな美女、その名もパリザード。ザンデの彼女です。
彼女はミスル国王の“偽ヒルメス”計画を知っています。
さあ、この情報がギスカールにもたらされるとどうなるのか?!
アルスラーン王即位以来、全勝街道まっしぐらなパルス国。
地上において向かうところ敵ナシです。
そんなパルスを揺るがすような出来事が。
なんと王宮に“有翼猿鬼”が侵入。ついに蛇王が動きはじめたのか?
魔道によって甦ったようですよ。蛇王復活の前にためしてみたよ、という感じか。
そしてついにファランギースの過去が語られました。
そうだったのか〜。
ファランギースがアルスラーンを支持したのは盲目的なことではなく
“奴隷解放”という“身分制度の見直し”という志に惹かれたからなのですな。
うんうん。そういう理由があるのは嬉しいよ。
一方、完全に袂を分かつことになったグルガーン。
ファランギースと同じ物を見て体験したはずなのに、みごとに異なる道を選択。
よりによって魔道に堕ちるとは。
彼はこのまま、改心することはないのでしょうか?!
それにしてもエラムの成長ぶりが目覚しいですな。
アルスラーンと共に見守るのが楽しい人です。
今週の宮廷画家
副宰相としての職務も忙しいパルスの宮廷画家ですが、思いのほか画家として
パルス国内だけでなく近隣諸国に認められているようです。
そしてついに、その実力が明記されました。
「ただひとりの、絵のへたな、口の悪い人物が」
地の文には、いままでもこんなにズバッと書かれたことはなかったと思います。
ダリューンがズケズケ言ったり、エラムやアルフリードが遠回しに言ったり
クバードが「モデルは他に探してくれい」と言ったりはしていましたが
地の文では明言はしていなかったと思うんですよね。
それがついに!
ま、パルスの宮廷画家はそれを補ってあまりある他の才能があるからなにも問題はありません(笑)。
★ 以下、ネタバレ ★
![]() | 旌旗流転・妖雲群行 ―アルスラーン戦記(9)(10) カッパ・ノベルス (2004/02/20) 田中 芳樹 商品詳細を見る |
■ 旌旗流転
ヒルメスがなりゆきで就職(?)したチュルク国。
そこは猜疑心の塊・カルハナ王が支配する窮屈な王国だった!
地理的に難攻不落な都から一歩も出ることなく大それた望みを持つ穴熊・カルハナ。
しかも恐怖政治。私はこの国に仕官するのはヤだわー。
そうは言ってもヒルメスは機動力に優れるトゥラーン人の仮面兵団を率いて
シンドゥラの国を縦横無尽に略奪してけっこう自由。
かと思いきや、軍監がしゃしゃり出てきてトゥラーン人の神経を逆なでしています。
さてアルスラーンは同盟国の窮状を助けるため進軍。
意外なルートでチュルク国の裏をかき、シンドゥラに到着。
あっという間にシンドゥラに攻め込んだチュルク軍を蹴散らし
仮面兵団も壊滅させます。
おそろしや、ナルサス。この人がアルスラーンの味方で本当によかった!
ま、チームワークにおいて、もはやパルスは天下一ですから。
アルスラーンの甘さも家臣にとっては
「んもー、しょうがないんだから、陛下ったら
」と愛すべき長所ですからね。たとえ、シンドゥラを助けるのに異論があっても「ご命令とあらば」がんばっちゃうみんななのです。
そのあたりが私利私欲にまみれたチュルクとは違うんです。
バラっバラな動きしかできないような国に負けるようなパルスではないんです!
そんなわけで追いつめられたヒルメスを目の当たりに。
ダリューンとの一騎打ち。3年の間にダリューンは更に強くなったようです。
互角だった二人の実力がダリューン優勢に!
「さらばヒルメス
」と早くも追悼ムード(爆)で読んでいたらまさかの行動に出ました、ヒルメス!
ダリューンと共に目が点になる私。あー、びっくりしたー。
タイトルの『旌旗流転』とは、なんぞや?
“旌”も“旗”も同じ意味です。“旗や幟”をさすようです。それが“流転”。
「不吉なタイトルだ」と思っていたら、これはアルスラーンのことではなかったのです。
ヒルメスのことでした。
仮面兵団は壊滅し、強奪したものは失い、命からがらの逃走がやっとだったこの戦い。
チュルクに戻るわけにもいかず、どーしよーかなーという状態のヒルメス君をさしていたのでした。
またヒルメスがタイトルなのか。
一度は「マルヤムに行った方がイリーナのためか」と考えたヒルメス。
いや、そんなことしてもイリーナは喜ばないよ! マルヤムはダメだ!!
と念を送る私。
だって、マルヤムはようやくギスカールの統治で機能しはじめたんだもん。
ギスカールの敵はボダンだけでいいの!
その念が通じたのかミスルに行くことにしたヒルメス。
ミスルには“偽ヒルメス”がおりますよ。
本物と偽者の対決?! ミスル国王もそうとう腹黒いから困難は大きそうだ。
今回はギスカールの出番がありませんでした。
かわりにミスルに外交官として派遣されたオラベリアが再登場です。生きていたのか!
オルガスよりイイヤツだな、キミは。
忠実なるオラベリアはミスルにて一人の女性の身柄を確保します。
グラマラスな美女、その名もパリザード。ザンデの彼女です。
彼女はミスル国王の“偽ヒルメス”計画を知っています。
さあ、この情報がギスカールにもたらされるとどうなるのか?!
アルスラーン王即位以来、全勝街道まっしぐらなパルス国。
地上において向かうところ敵ナシです。
そんなパルスを揺るがすような出来事が。
なんと王宮に“有翼猿鬼”が侵入。ついに蛇王が動きはじめたのか?
魔道によって甦ったようですよ。蛇王復活の前にためしてみたよ、という感じか。
そしてついにファランギースの過去が語られました。
そうだったのか〜。
ファランギースがアルスラーンを支持したのは盲目的なことではなく
“奴隷解放”という“身分制度の見直し”という志に惹かれたからなのですな。
うんうん。そういう理由があるのは嬉しいよ。
一方、完全に袂を分かつことになったグルガーン。
ファランギースと同じ物を見て体験したはずなのに、みごとに異なる道を選択。
よりによって魔道に堕ちるとは。
彼はこのまま、改心することはないのでしょうか?!
それにしてもエラムの成長ぶりが目覚しいですな。
アルスラーンと共に見守るのが楽しい人です。
今週の宮廷画家副宰相としての職務も忙しいパルスの宮廷画家ですが、思いのほか画家として
パルス国内だけでなく近隣諸国に認められているようです。
そしてついに、その実力が明記されました。
「ただひとりの、絵のへたな、口の悪い人物が」
地の文には、いままでもこんなにズバッと書かれたことはなかったと思います。
ダリューンがズケズケ言ったり、エラムやアルフリードが遠回しに言ったり
クバードが「モデルは他に探してくれい」と言ったりはしていましたが
地の文では明言はしていなかったと思うんですよね。
それがついに!
ま、パルスの宮廷画家はそれを補ってあまりある他の才能があるからなにも問題はありません(笑)。
テーマ : ファンタジー小説全般 ジャンル : 小説・文学
2007.12.17 (Mon)
楽園 上巻(宮部みゆき)
あの、前畑滋子の物語ですよ! これは読まないとイカンでしょう!!
というわけで、久々の宮部みゆきです。
“あの”と言っていますけど、すっかり前畑滋子を忘れきっていた私。
ええ、『模倣犯』に登場した人物ですよね。
それはさすがに覚えています。
そしていろいろがんばった人ですよね? ←具体的なことは思い出せない(悩)
で、旦那さんは生きていたんですか?!
やばいですね。適度に映画と混じっています。
映画の記憶はあの衝撃のラストシーンで吹っ飛んだと思っていたのに
どうやら旦那さんが殺されたのは映画オリジナルの展開みたいです。
だって、めちゃくちゃ存在感ありますよ、この小説で。
もっとも、滋子さんがシックスセンスの人で
彼女にのみ見える旦那さん、という可能性も捨て切れないですけど。
えぇ〜? 捨ててしまえ! そんな可能性!!
最近は時代物とかファンタジー物ばかり読んでいたので
久しぶりの現代の設定、それも事件物。
緊張しますなぁ(爆)
いやー、距離の取り方を忘れていました。
《あらすじ》
事故で12歳で亡くなったチョー美少年・等が残した絵には秘密が?!
母親が言うように等には“特別な力”があったのかどうか、前畑滋子が調査に乗り出す!
かなり大雑把なあらすじですけど(笑)
『模倣犯』事件から9年が経過して、ようやく立ち直りつつある滋子さん。
それまで仕事を止めていた、というか、仕事ができない状態だったそうです。
とにかく事件から逃げたくて、いろいろなことから遠ざかっていたんです。
そんなところに事故で息子(等)を亡くした敏子から相談事が。
息子にはもしかしたら“特別な力”があったのかもしれません。
それを調べることはできませんか。
うう〜ん。どうなの? そんなこと調査できるの?
仮に本当に力があったとして本人が亡くなっている今、どうやって証明するの?
疑問がいっぱい。
だけど、滋子さんはこのお金になりそうもない相談事を受けて動きはじめます。
「え、有給休暇ないのにいいの?!」とか
「経費ももらわずに手弁当でいいの?」とか思いつつ滋子さんの行動を見守ります。
まずは“特別な力”を使わずにこの不思議な絵を描くことができたかどうかの調査です。
それはつまり等の過去を探り出す作業です。
滋子にとっても過去に向き合うことになるのです。滋子にとってつらい作業です。
それにしても驚いたのは『模倣犯』での犯人の名前を明記したこと。
普通、関連する話があっても、事件のあらましを説明するだけで
犯人を明かしたりはしないと思うんですが、ここではガッツリ書かれてました。
すっかり忘れていた私にはありがたいことですが「いいの?!」と心配になります。
でも『模倣犯』は犯人をあてるのがメインのお話ではないからいいのか〜。
作中の一部の人物と読者には“コイツが犯人!”というのがある段階でハッキリしてて
犯人を追いつめる話だもんな。
あれだ。マンガ『20世紀少年』みたいなもんだ。
ともかく滋子は自分の過去とも対面しながら等の過去を探りはじめるのです。
その先々で出会う人たち。
これは、女の人の物語だわ!!
最近はいろんな意味で“男の物語”に接することが多かったので
女の人が前面に出てくる話はひさしぶりでした。
そして久しぶりに小説で涙を流しました。
みんないろいろ戦っているんだな〜。がんばれ〜。私もがんばる。
さて、これは図書館でようやく順番が回ってきて借りたのですが
もちろん下巻も図書館を頼りにしています。
いったい下巻はいつになるのでしょう?
上巻を忘れないうちに来てくれると助かるんですけどね。
というわけで、久々の宮部みゆきです。
“あの”と言っていますけど、すっかり前畑滋子を忘れきっていた私。
ええ、『模倣犯』に登場した人物ですよね。
それはさすがに覚えています。
そしていろいろがんばった人ですよね? ←具体的なことは思い出せない(悩)
で、旦那さんは生きていたんですか?!

やばいですね。適度に映画と混じっています。
映画の記憶はあの衝撃のラストシーンで吹っ飛んだと思っていたのに
どうやら旦那さんが殺されたのは映画オリジナルの展開みたいです。
だって、めちゃくちゃ存在感ありますよ、この小説で。
もっとも、滋子さんがシックスセンスの人で
彼女にのみ見える旦那さん、という可能性も捨て切れないですけど。
えぇ〜? 捨ててしまえ! そんな可能性!!
最近は時代物とかファンタジー物ばかり読んでいたので
久しぶりの現代の設定、それも事件物。
緊張しますなぁ(爆)
いやー、距離の取り方を忘れていました。
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《あらすじ》
事故で12歳で亡くなったチョー美少年・等が残した絵には秘密が?!
母親が言うように等には“特別な力”があったのかどうか、前畑滋子が調査に乗り出す!
かなり大雑把なあらすじですけど(笑)
『模倣犯』事件から9年が経過して、ようやく立ち直りつつある滋子さん。
それまで仕事を止めていた、というか、仕事ができない状態だったそうです。
とにかく事件から逃げたくて、いろいろなことから遠ざかっていたんです。
そんなところに事故で息子(等)を亡くした敏子から相談事が。
息子にはもしかしたら“特別な力”があったのかもしれません。
それを調べることはできませんか。
うう〜ん。どうなの? そんなこと調査できるの?
仮に本当に力があったとして本人が亡くなっている今、どうやって証明するの?
疑問がいっぱい。
だけど、滋子さんはこのお金になりそうもない相談事を受けて動きはじめます。
「え、有給休暇ないのにいいの?!」とか
「経費ももらわずに手弁当でいいの?」とか思いつつ滋子さんの行動を見守ります。
まずは“特別な力”を使わずにこの不思議な絵を描くことができたかどうかの調査です。
それはつまり等の過去を探り出す作業です。
滋子にとっても過去に向き合うことになるのです。滋子にとってつらい作業です。
それにしても驚いたのは『模倣犯』での犯人の名前を明記したこと。
普通、関連する話があっても、事件のあらましを説明するだけで
犯人を明かしたりはしないと思うんですが、ここではガッツリ書かれてました。
すっかり忘れていた私にはありがたいことですが「いいの?!」と心配になります。
でも『模倣犯』は犯人をあてるのがメインのお話ではないからいいのか〜。
作中の一部の人物と読者には“コイツが犯人!”というのがある段階でハッキリしてて
犯人を追いつめる話だもんな。
あれだ。マンガ『20世紀少年』みたいなもんだ。
ともかく滋子は自分の過去とも対面しながら等の過去を探りはじめるのです。
その先々で出会う人たち。
これは、女の人の物語だわ!!
最近はいろんな意味で“男の物語”に接することが多かったので
女の人が前面に出てくる話はひさしぶりでした。
そして久しぶりに小説で涙を流しました。
みんないろいろ戦っているんだな〜。がんばれ〜。私もがんばる。
さて、これは図書館でようやく順番が回ってきて借りたのですが
もちろん下巻も図書館を頼りにしています。
いったい下巻はいつになるのでしょう?
上巻を忘れないうちに来てくれると助かるんですけどね。
2007.12.12 (Wed)
今週のアルスラーン
シリーズ第8巻。いよいよ第二部突入です。
★ もちろんネタバレします ★
■ 仮面兵団
前作から3年後。
パルスはアルスラーンが即位し、アルスラーン王の統治が開始。
殿下から陛下におなりあそばしました、我らがアルスラーン。
“解放王”との異名をいただきました。
散歩好きな水戸黄門的解放王の誕生です。
本人は“解放王”と言われるのに困惑気味なのがまたカワイイ。
敵国からは“簒奪者”“僭王”という異名を頂きました。
ちなみにこのキーワードはダリューンの逆鱗に触れます(笑)
というのも、即位に際して
「パルスの王家の血を受け継いでいない」ことを明言したからです。
まっすぐで優しい気性は王になってもそのまんまです。
それを愛するアルスラーンの家臣たち。
うん。幸せなお花畑のようなパルス国に私も満足。
目標通り、奴隷も解放し土地を与え、教育も施し
着実に実を結びつつあります。
やる気のある人にはとても有利なシステムです。
しかし、近隣諸国の情勢が活発に動きはじめました。
冒頭から奴隷制度廃止に反対するミスル国が国境を侵してきたのを打ち払い
シンドゥラのラジェンドラ王と親睦を深める獅子狩りのイベントのさなかに
シンドゥラの国境を脅かしたチュルク国を撃破。
奴隷制度廃止は人道的にはとても正しいのですが
奴隷を使っている王たちにとってはあまり歓迎できないことのようで。
さらにパルス国内にもこの改革についていけない無能者たちの不満が募っていたりするのです。
それを煽るのが、蛇王復活のために暗躍する魔道師たち。
魔道師の一人・グルガーンとファランギースに因縁があったことがわかります。
うお?! ついにファランギースの過去が明らかにされるのか??
と期待したら、そこまでには至りませんでした。
さらにアルスラーンとナルサスに個人的な“逆恨み”という深い恨みを抱く
頬に傷のある男の陽動。
こいつ、再登場するようなキャラだったのか〜。
ミスル国に取り入り、“偽ヒルメス”としてミスルに利用されることになりました。
あ、そうですか。そんな重要なポジションに? 意外です。
逆恨みするような人は嫌いなんです。
それにどう考えても、本物には及ばない程度のキャラだし。
パルスに喧嘩を売ってきたもう一つの国・チュルク国
本物のヒルメスがここにいます。
タイトルの『仮面兵団』はヒルメス率いるトゥラーンの傭兵団のことでした。
指導者不在のトゥラーンを利用することにしたヒルメス。
さすが! 本物は思いつくことが違います。
この人は知略も武勇も申し分ないのにイマイチな境遇ですなー。
人望もイマイチだしな。
そういえばザンデはどこでなにしてるんだろ?
てっきりヒルメスにくっついているんだと思っていたのに、ここにはいないのだ。
と、思ったら偽ヒルメスの噂を聞きつけてミスル国へお出ましだ。
3年かけてガセネタにたどり着くとは、要領の悪い奴(苦笑)
そんなわけで、まだまだ平和とは言いきれないパルス国なのです。
さて、もう一人の主役(←あくまでも個人的に、ですが)ギスカール。
身一つでマルヤムに到着したルシタニアの王弟殿下です。
彼が本気を出せばボダンなんか敵ではありません。
意外に逃げ足の速いボダンを逃がしてしまったのは残念ですが、権力は回復しました。
一安心。
だけどほんと、ルシタニアってギスカール以外は駄目ねー。
ボダンなんかにいいように利用されちゃうし
ルシタニア本国でも私利私欲にまみれた貴族どもによって分裂しているし。
今後もギスカールの見せ場はたっぷりです。
今週の迷言
「あほうか、おぬし」
ま。割とこの程度のことは言っちゃうパルス軍ですが
言ったのが意外な人物!
イスファーンだ!!
けっこう無口なキャラなのに、この暴言!
シチュエーションもいいんだよね〜。
なんだかんだ言って、ラジェンドラはパルスの人たちに愛されているね。
愛され方に問題もあるけど(爆)
★ もちろんネタバレします ★
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■ 仮面兵団
前作から3年後。
パルスはアルスラーンが即位し、アルスラーン王の統治が開始。
殿下から陛下におなりあそばしました、我らがアルスラーン。
“解放王”との異名をいただきました。
散歩好きな水戸黄門的解放王の誕生です。
本人は“解放王”と言われるのに困惑気味なのがまたカワイイ。
敵国からは“簒奪者”“僭王”という異名を頂きました。
ちなみにこのキーワードはダリューンの逆鱗に触れます(笑)
というのも、即位に際して
「パルスの王家の血を受け継いでいない」ことを明言したからです。
まっすぐで優しい気性は王になってもそのまんまです。
それを愛するアルスラーンの家臣たち。
うん。幸せなお花畑のようなパルス国に私も満足。
目標通り、奴隷も解放し土地を与え、教育も施し
着実に実を結びつつあります。
やる気のある人にはとても有利なシステムです。
しかし、近隣諸国の情勢が活発に動きはじめました。
冒頭から奴隷制度廃止に反対するミスル国が国境を侵してきたのを打ち払い
シンドゥラのラジェンドラ王と親睦を深める獅子狩りのイベントのさなかに
シンドゥラの国境を脅かしたチュルク国を撃破。
奴隷制度廃止は人道的にはとても正しいのですが
奴隷を使っている王たちにとってはあまり歓迎できないことのようで。
さらにパルス国内にもこの改革についていけない無能者たちの不満が募っていたりするのです。
それを煽るのが、蛇王復活のために暗躍する魔道師たち。
魔道師の一人・グルガーンとファランギースに因縁があったことがわかります。
うお?! ついにファランギースの過去が明らかにされるのか??
と期待したら、そこまでには至りませんでした。
さらにアルスラーンとナルサスに個人的な“逆恨み”という深い恨みを抱く
頬に傷のある男の陽動。
こいつ、再登場するようなキャラだったのか〜。
ミスル国に取り入り、“偽ヒルメス”としてミスルに利用されることになりました。
あ、そうですか。そんな重要なポジションに? 意外です。
逆恨みするような人は嫌いなんです。
それにどう考えても、本物には及ばない程度のキャラだし。
パルスに喧嘩を売ってきたもう一つの国・チュルク国
本物のヒルメスがここにいます。
タイトルの『仮面兵団』はヒルメス率いるトゥラーンの傭兵団のことでした。
指導者不在のトゥラーンを利用することにしたヒルメス。
さすが! 本物は思いつくことが違います。
この人は知略も武勇も申し分ないのにイマイチな境遇ですなー。
人望もイマイチだしな。
そういえばザンデはどこでなにしてるんだろ?
てっきりヒルメスにくっついているんだと思っていたのに、ここにはいないのだ。
と、思ったら偽ヒルメスの噂を聞きつけてミスル国へお出ましだ。
3年かけてガセネタにたどり着くとは、要領の悪い奴(苦笑)
そんなわけで、まだまだ平和とは言いきれないパルス国なのです。
さて、もう一人の主役(←あくまでも個人的に、ですが)ギスカール。
身一つでマルヤムに到着したルシタニアの王弟殿下です。
彼が本気を出せばボダンなんか敵ではありません。
意外に逃げ足の速いボダンを逃がしてしまったのは残念ですが、権力は回復しました。
一安心。
だけどほんと、ルシタニアってギスカール以外は駄目ねー。
ボダンなんかにいいように利用されちゃうし
ルシタニア本国でも私利私欲にまみれた貴族どもによって分裂しているし。
今後もギスカールの見せ場はたっぷりです。
今週の迷言「あほうか、おぬし」
ま。割とこの程度のことは言っちゃうパルス軍ですが
言ったのが意外な人物!
イスファーンだ!!
けっこう無口なキャラなのに、この暴言!
シチュエーションもいいんだよね〜。
なんだかんだ言って、ラジェンドラはパルスの人たちに愛されているね。
愛され方に問題もあるけど(爆)
テーマ : ファンタジー小説全般 ジャンル : 小説・文学
2007.12.10 (Mon)
吉原手引草(松井今朝子)
直木賞受賞作。
その記念(?)に読んでみました。
数ヶ月前に吉原一の権勢を誇った花魁・葛城が失踪した理由を追って
ある男が聞き込み開始!
吉原に不慣れな男は怪しまれながらも多数の証言を得ていく。
遣手、幇間、楼主、女衒、お大尽、など葛城に関わる人たちによって語られる吉原。
なるほどー、吉原の仕組みってそうなっているのかー。
と感心しながら葛城の謎に迫ります。
細分化されたシステムなのね、吉原って。
いろんな人の口から語られる感じは
宮部みゆきの『長い長い殺人』のようであり
話題の中心の葛城本人が現れないあたりは『火車』のようであり。
話を聞かれた人が話しかけるのは男に対してなんですけど
読者に語り掛けるような体裁なので、自分が聞き込みしているような気分に。
若い優男で吉原に不慣れな男になったつもりで読みました(笑)
同じ事柄を聞くにしても
見る人、語る人が変わるとがらりと印象が変わってしまうのが恐ろしい。
私情も入るし、記憶の捏造もあるだろうし
どこまで信じていいのかわからないし
聞き込み調査って大変なんだなー、と妙なことを考えてしまいました。
物語は葛城の失踪を探るのと同時に失踪に至るまでの経緯も明らかにし
そして聞き込みをしている男の正体にも迫ります。
歌舞伎の『○○○』と思いきや『○○』の要素もあって歌舞伎好きにはニヤリでした。
その記念(?)に読んでみました。
![]() | 吉原手引草 (2007/03) 松井 今朝子 商品詳細を見る |
数ヶ月前に吉原一の権勢を誇った花魁・葛城が失踪した理由を追って
ある男が聞き込み開始!
吉原に不慣れな男は怪しまれながらも多数の証言を得ていく。
遣手、幇間、楼主、女衒、お大尽、など葛城に関わる人たちによって語られる吉原。
なるほどー、吉原の仕組みってそうなっているのかー。
と感心しながら葛城の謎に迫ります。
細分化されたシステムなのね、吉原って。
いろんな人の口から語られる感じは
宮部みゆきの『長い長い殺人』のようであり
話題の中心の葛城本人が現れないあたりは『火車』のようであり。
話を聞かれた人が話しかけるのは男に対してなんですけど
読者に語り掛けるような体裁なので、自分が聞き込みしているような気分に。
若い優男で吉原に不慣れな男になったつもりで読みました(笑)
同じ事柄を聞くにしても
見る人、語る人が変わるとがらりと印象が変わってしまうのが恐ろしい。
私情も入るし、記憶の捏造もあるだろうし
どこまで信じていいのかわからないし
聞き込み調査って大変なんだなー、と妙なことを考えてしまいました。
物語は葛城の失踪を探るのと同時に失踪に至るまでの経緯も明らかにし
そして聞き込みをしている男の正体にも迫ります。
歌舞伎の『○○○』と思いきや『○○』の要素もあって歌舞伎好きにはニヤリでした。
2007.12.04 (Tue)
今週のアルスラーン
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シリーズ第7巻。そして第一部完結。
といっても徳間版では次の巻と同時収録なんですね。
★ 以下、ネタバレ ★
どんどん長くなるなぁ。
■ 王都奪還
早々にルシタニア軍は壊滅。
王弟ギスカールと将軍モンフェラートは自分たちが逃れるのが精一杯。
王都エクバターナには憐れな王・イノケンティス7世がいるばかり。
さて、その王都を誰が奪還するのか。
ギスカールの思惑としてはバルスが
ラゴラ・ヒルメス・アルスラーンの三つ巴で自滅すれば一番だということですが
はたしてそううまく行くのでしょうか?
まずはヒルメスが王都エクバターナに到着。
む。王都奪還=ヒルメスなの?
しかし、実は貧乏クジ。
金目のものはあらかたギスカールによって持ち出され、食糧もロクにないし
水路はボダンにぶっ壊されたまま
おまけに空気の読めないイノケンティス7世に神経逆なでされる。
パルスの王・ラゴラが狙っているので戦いの準備をしなきゃいけないのに
エクバターナの市民のことも考えないといけない。
さあ大変。
ふふふ。ギスカールの罠にまんまと嵌まったヒルメスなのです。
この場合はギスカールの味方をする私。
そのギスカールといえばアトロパテネで軍を再編し、戦う構え。
人数だけは豊富なルシタニア軍。
数に物を言わせて勝利したいギスカール。
しかしそれに対するはチーム・アルスラーン。
人数は少ないけど人材には事欠かない陣営でございます。
特に団結力はピカイチ。
さっそくナルサスの読み勝ち&ダリューンを始めとする戦士の活躍で勝利は濃厚。
わはははっ! ザマをみろギスカール!
この場合、ギスカールは敵です。ひじょうにゲンキンな私なのです。
しかし、しかしですよ。
ダリューンに狙われたギスカールを目の前に「あわわ」と、にわかに慌ててしまう。
死んじゃ駄目だ。死ぬのはイカーン!
だけど、討ち漏らすダリューンなんて見たくない。ぐぬぬ。
と逡巡している間にギスカールに新たなるピンチが!
横からギーヴ登場です。
逃げて! 超逃げて! ギスカール!! と、私が内心絶叫していると
「お逃げあそばせ、王弟殿下」
おお、我が心の代弁者よ! 誰だね、キミは?
お、キミはギスカールの最後の有能部下・モンフェラート将軍ではないですか。
そのまま、モンフェラートvsギーヴです。
うう〜ん。
ギスカールのためにはモンフェラートは欠かせない人材なんだけどなんて考える間もなく
わあ! ギーヴがピンチ!!
切り傷だって許さんっ! ギーヴやっちまいな!!
うむ。やっぱり私はパルスの味方です。
正確にはチーム・アルスラーンの味方。
アルスラーンを支持する人を傷つけるのは許せんっ!
ギーヴがめでたくモンフェラートの首級を獲り
ついでにギスカールが持ち出したパルスの財宝も獲り返し大手柄を立てていた頃
ギスカールが逃げる覚悟を決め、身軽になって逃走中。
その兜へ上空からドカンと何かが激突。
驚いたギスカールはそのまま落馬。
「お手柄だな、死告天使」
そこに現れたのは黒衣の騎士・ダリューンです。
そうか。アズライールが体当たり(?!)したのか。
自分の役割をきちんと把握している賢い鷹さんです。
そんなわけで捕らわれの身となってアルスラーンと対面するギスカール。
果たしてギスカールの運命は?!
「あなたを殺しはしません。マルヤムへ行くといい」
わぁぁ。さすがアルスラーン。敵の総大将でもむやみに殺したりしない優しさ。
と、うっとりしているとナルサスの冷酷な言葉が。
「マルヤムへ行ってボダン大主教と派手に噛み合ってくれ」
うがっ
そういうことですか。たしかにボダンは鬱陶しいです。それをギスカールに退治してもらおうという作戦。
相変わらずナルサスはいけずだ。
それを聞いたギスカールがなんとも嫌な顔をします。
あああ、あんなキ○ガイ相手にするの嫌だよね。わかる、わかるよ!
でもさ、ここは前向きに考えようよ!
死んでもおかしくない状況だったのにやり直すチャンスができたんだよ。
一国の主で当然な才覚を持ったギスカールがその才能を示すチャンスだ。
しかも、ボダン退治という絶好の見せ場が約束されているんだよ!
私は上り詰めるギスカールが見たいよ!!
という心の叫びは聞こえなかったと思いますが、ともかくギスカールは
馬と水と食糧を与えられて解放されました。
がんばれ、ギスカール。君の未来はきっと明るいよ!
以下、長すぎるので隠します。










